続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『鎌倉からはじまった』PART2.

2015-07-26 06:49:08 | 日常
 1951年に開館という神奈川県立近代美術館/鎌倉。
 新館への小さな橋を渡った記憶は鮮明で、水の上を跨いであちらへ行くという感覚は新鮮だったし、館内のロフトへの階段もオシャレに感じたのを覚えている。

 何に対しても関心度の薄いわたし・・・それでも、
(そうか、もう無くなってしまうのか)と思うと、こんなわたしでさえ、寂しさが過る。まして関係者の方々や美術ファンの方々の思い入れには格別の感慨があるに違いない。

 水沢館長さんのお話からもその熱意が伝わってくる。
「七年前には、ここを総て更地に戻すということでしたが、現在は少々状況が変わり、少なくともこちら(本館)のほうは文化財として残存させるという方向になっています。五十選のこの景色は新館と併せたものですから是非双方とも残してほしいのですが、秋(九月)には決定が下される予定です。
 この美術館は遠くからも人目を引くというような派手な企画こそありませんでしたが、地道に内容の深い企画を催してきました。また作家の存在を際立たせた(育てた)という自負もあります。・・・」

 水沢館長さんのお話には、学芸員としての仕事の総決算たる思いが言葉の端々にこもっていて、迫るものがありました。ありがとうございました。


※帰り際、「水沢館長さんにファンレターです」と言って長門学芸員に何かを渡している女の人がいらした。(そう、もうお会いすることもないかもしれない・・・)
「わたしのエアー・ファンレターも渡してくださいな」そう言いかけてその場を通り過ぎたけど、「水沢館長さん素敵でしたよ、若いころから」
 遠巻きの隠れファン、美術館(鎌倉本館)が閉館になるよりも淋しいかもしれません。
 ありがとうございました。

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