ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

NY原油66ドル、NY金978ドル、資源に鳥が群がり始めた(学校で教えてくれない経済学)

2009-05-30 23:52:26 | 経済学
  5月30日付けのWSJ紙によると、NY金先物相場は、ドル相場がこのまま下がりつづければであるが、来週にも、オンス1,000ドルに近付くとマット・ウイッタッカ―記者は書いている。

 この日NY金先物相場は、薄商いの中、オンス前日比17.30ドル上げ、978.80ドルで取引を終了した。5月ひと月で88.1ドル、9.9%上げ、2ケ月続いた下げ分を取り値返した。08年3月の過去最高値オンス1,014.60ドルクリアが目標とWSJ紙は解説している。

 NY原油(WTI)先物相場は、世界景気の回復期待から5営業日連騰、バレル当り1.23ドル、1.9%上げ、昨年11月4日以来の高値の66.31 ドルで取引を終了した。5月1ケ月で15.19ドル、29.7%、1983年にNY原油取引開始以来最大幅の値上がりを記録した。ブレント(重質油)も値上がりし、バレル64.39ドルで取引を終了した。

 原油、金相場の値上がりにつれて資源関連通貨が値上がりし、特にリスク通貨とされ敬遠されていた豪州ドルが値上がりした。豪州ドルは、昨年10月来高値の1豪ドル=80セント、カナダドルは、1ドル=1.0907カナダドル、1NZドル=64.01米セントと昨年10月初来の高値で取引された。ドルは対資源通貨で値下がりしたが、対ユーロでも値下がりし、昨年11月来の安値、1ユーロ=1.4168ドルで取引された。対英ポンドでもドルは値下がりし、1英ポンド=1.62ドルで取引された。

 米国政府は金融危機回避のためドル紙幣を刷り続ける。余ったドルが投機資金となり商品市場へ流れる。安全通貨として買われていたドルがいまリスク通貨と変化したと在NY Barclay Capital,為替ストラテジスト、Steve Englander氏の見方をWSJ紙は紹介している。

 ここ数日のWSJ紙を読むと、scare(スケア・怯えさせる)、fear(フィア・怖れさせる)、uncertain(アンサーティン・不透明)という単語がアメリカの金融政策に対してしばしば出てくる。これらの単語はリーマン破たん以降も絶えず出ていた。

 最近は米国の金融危機が落ち着きを取り戻し、米国以外の国の景気に底入れ機運が出て来たところで、改めてドルに対する怯え、怖れ、不安定さを感じはじめたのであろう。30数年前の古い話であるが、アメリカ駐在時代、一般のアメリカ人の会話の中でスケア・ミ―という言葉が日常的に使われた。

 あぜ道を歩いていて蛇が飛び出して来た時に感じるあれがスケア・ミ―に近い。ご婦人なら、スケアの感覚は、台所でゴキブリが姿を現したときの驚きに近いかもしれない。最近の日本の子供はどんな昆虫でも怖がるそうだから、実にやわになったものである。

 なにも為替に限らない。北朝鮮が地下核実験を強行した。アメリカ人はスケアしたのではないかと思う。アメリカ人は自分では核兵器を保有している。ところが自分以外が核兵器を持つと必要以上にスケアするところがある。それを百も承知で北はアメリカを挑発しているにすぎない。

 欧米人は基本的に動物相手に古来、生活してきた。田んぼの中で稲作業して暮らして来た日本人とその点で基本的に違う。リスク(危険)に対する認識が基本的に日本人と違う。日本人にリスク回避といってもリスクという感覚が日本人にそもそもないからぴんと来ない。日本人の外交べたもこのあたりから来ている。

日本人に相場は苦手だと言う人が多い。相場を毛嫌いする人も多い。毛唐相手に生活するには好き嫌いでことは済まない。そいうことを子供の時からしっかりと親鳥はひなに教えておいて欲しい。

 為替や原油というからぴんと来ないだけだ。彼らを鳥だと思えばいい。原油相場がバレル66ドルを達成した。鳥が原油市場に群がり始めたからである。金相場がオンス1000ドルに近づいた。鳥が金市場に集まりだしたからである。ドルが値下がりを始めた。鳥がドルの周辺から逃げ始めたからである。

 日本という国は資源の99%を海外に依存している。原油や資源価格がかま首をもたげてきた動きは無視できない。しかしながら、為替は風に例えられる。為替の風が円高方向に流れているから原油高の風の抵抗を和らげてくれる。

 柄手に帆を揚げるという格言がある。円高を追い風にして、再び襲いかかろうとする資源高に対してひるむことなく力強く荒波を乗り切りたい。(了)


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米債券入札結果好感、NYダウ103ドル高(学校で教えてくれない経済学)(訂正版)

2009-05-30 09:34:55 | 経済学
  米国の7年物国債の260億ドルの入札が昨年並みに終了したことを歓迎して、5月28日のNY株式市場は反発、NYダウはプラス103ドルの8,403ドル、ナスダック指数はプラス20ポイントの1,751で取引を終了した。

  NY原油(WTI)先物相場が、この日開かれたOPEC臨時総会で、減産幅据え置きを予想通り決めたことも買い安心感を誘い、前日比バレル1.63ドル上昇、65.03ドルで取引を終了した。足元の原油需要が改善したとの感触は見られないと今朝のWSJ紙は解説している。

  実態経済を示すデータとして、米新規失業保険申請件数が小幅減少したこと、4月の米耐久財受注高が1.9%増加した。一方、4月の米住宅販売高は0.3%増加したが、中値ゾーンの住宅価格が前年比14.9%値下がりした。住宅の値段が下げ止まらない限り米国経済が本復したことにならない。

  値段が下がりつづけるかぎり、せっかく買った家でも持ちこたえられない。米住宅ローン銀行調べによると、差し押さえの物件が増加していることや3月末の住宅ローン延滞率が昨年3月の8.1%から12%へ増加しているとWSJ紙は紹介している。

  原油相場の先行きについては、6月3日号のニューズウイーク日本版は、一年以内にバレル100ドル台に戻る(エコノミストのジエフ・ル―ビン)との見方と一年以内に3桁に戻らない(ケンブリッジ・エネルギー研究所)と見方が分かれていると紹介している。

  今朝の読売新聞によると、サウジアラビアのヌアイミ鉱物資源相は、長期的にエネルギー投資を続けていくにはバレル75~80ドルが望ましいとOPEC総会前に語ったと紹介していた。原油が下がり続けていた今年3月ごろまでは50ドルも怪しい雰囲気だったからその意味では今回の発言は自信の裏付けかもしれない。

  いつもの鳥の話で恐縮だが、鳥が原油市場を餌場として群がってきた結果、鳥が集まるから相場が上がる、上がるから鳥が集まる現象と単純に見て置いた方が分かり易い。

  今朝の株式市場もなにかと理屈をつけて説明しないと商売にならないから、7年物の国債が完売したということで安心感から10年物国債が値上がりし、利回りが低下した。前日は債券完売を懸念して国債が売られ利回りが上昇、それを嫌気して株式から資金が逃げ、株価は200ドル近く値下がりした。

  昨日の日経夕刊トップに、国際商品相場が上昇、投資マネー流入と出ていた。国際商品相場を示すロイター・ジエフリーズCRB指数(1967年平均=100)が246をつけ6ケ月半ぶりの高値を付けたと紹介していた。

上がるから買う。買うから上がる現象はNY金先物相場でも見られる。今朝のNY金先物相場は、前日比オンス11.20ドル上げ959.30ドルで取引された。プラチナもオンス1,100ドル台まで上げて来た。NY金先物はオンス1030ドルまで上げた後急反落、一時700ドル台まで下げていた。

 バスの停留所の看板を勝手に動かせば捕まる。だからつくり話しだろうが、場所を変えてバス停のポールに人を立たせておくと列が出来るという話は昔からよくある。鳥が集まるから相場が上がる、上がるから鳥が集まる現象と同じである。不和雷同していて失敗すると自分のミスを棚に上げ他人のせいにする。

 先週、神戸の街がゴーストタウンになった。新型インフルエンザの影響で、兵庫県内の小売業や飲食店364社の内62%が売り上げ減になったと県商工会連合会が発表したと今朝の読売新聞に出ていた。神戸市は5月28日「安心宣言」を出したが今回のインフルエンザ騒ぎで被った神戸の被害は甚大であろう。

 世界のジョーク集に、豪華客船が沈没する。日本人には、みなさん飛び込んでいますよと言うと書いてあった。子供のころから自分で物事を考える習慣が日本人は特に乏しいと言われるが、身の回りに起こる現象をみていても、みなさんが、みなさんが、というだけで成功率がすこぶる高いからジョーク集は正解だろう。 
 
 相場に限らず全て自己責任である。その意味では鳥の方が体を張って真剣に生きているかもしれない。(了)


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セーヌ・クルージング(スケッチ&コメント)

2009-05-30 09:31:47 | スケッチ


セーヌ・クルージング

江嵜企画代表・Ken



パリ観光の目玉の一つはセーヌ河クルージングであろう。現役時代、会議でパリへ4度訪れたが、クル―ジングは今回初だったので、楽しみにしていた。

生憎の雨だったが、1時間間15分の船旅は、収穫大だった。4つあるクルーズ船の内、我々が乗ったバト―ムッシュ(Beaux-Mouches)は2階建てで上階は全席オープンエアになっていた。30分間隔でアルマ橋右岸から出る。幸か不幸か、昼食を済ませてバスが船着き場に着いた時は、前便が出た後で、時間的余裕があり、左手にたまたま見えたエッフエル塔を入れてセーヌ河風景をスケッチすることが出来た。

進行方向左手に、まずは、今回の旅程には入っていないルーブル美術館が目に飛び込んできた。船内のガイドはフランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、最後に英語とあわただしく、ポイント場所ごとに、繰り返される。頼りは英語だったが、窓外に次々展開する美しい景色を追いかけるだけでも不足はない。

セーヌ河にかかる橋は全部で37ある。アレクサンドル三世橋を皮切りに、コンコルド橋、ロワイヤル橋と次々通り抜けるときにどっと歓声が湧いた。コースはノートルダム寺院を見たすぐ後にくぐるシュリ―橋で折り返す。

帰路は左岸に今回予定にないオルセー美術館、エッフエル塔を見たあと、クルネル橋をくぐると見える自由の女神像を見たあと折り返した。船内ではいろいろな言葉が聞こえた。さまざまな国からパリ見物にきているのであろう。

ツアーではつっ込み料金だが、我々の乗ったクルージングの料金を確かめたら10ユーロとあった。1ユーロ=135円換算で1350円だから食事なしだが、お値打ちかもしれない。お好みで2時間15分の夜8時スタートのディナークルーズは95ユーロだから12,800円となる。ランチクルーズもある。これは1時間45分で52ユーロ、7000円だ。これだけ見ても食事代のウエートが高いことがわかる。

フランスでは当たり前のことだろうが、船内で、誰一人マスクをつけていなかった。後日訪れたオランダ、アムステルダムでもマスク姿は見なかった。外国のまねが得意な日本が、今回の新型インフルエンザでは、なぜお得意の、外国のマネをしなかったのか。

余談ながら日本では新規の結核患者が急速に増えているという話も聞く。神戸のさる高校名が公表されたことも問題であろう。帰国した5月22日、神戸三宮はゴーストタウンの様相を呈していた。

冬場にはいり普通のインフルエンザは必ず流行する。その時今でも手一杯のお粗末な医療現場で国は具体的に、どのように対応するのであろうか。寒々しい思いである。
(了)。

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