ベルギー首相のファンロンパイ氏(62)が、27ケ国、人口5億のEUの大統領に選ばれたと今朝のNHK・BS「おはよう世界」の番組でスペインテレビの放送を紹介していた。昨年末、ベルギー首相に選ばれたあと、混乱していたベルギーをまとめた功績が評価された。ドイツ、フランスが支持した。ただ、知名度は少ない。カリスマ性も低い。もっぱら調整力が評価された。任期は2年半、最大延長5年と解説していた。
近着のニューズウイーク誌日本版は、「おごらぬ超大国EUの新世紀」のタイトルで、「アメリカ型の成長モデルが崩れるなか、欧州型資本主義が息を吹き返している」と指摘し、「今後、EUが政治力、経済力でアメリカに匹敵する存在にリスボン条約発効でさらに進化を遂げるか」と、シュテファン・タイル記者(ベルギー支局)の記事を掲載している。
同誌は別のページで「オバマのアジア物乞い行脚」のタイトルで、「米外交で、金融危機で力も面目も失ったアメリカは頭を下げて回るのが精一杯」とマイケル・ハ―シュ記者(ワシントン支局)の記事を載せていた。
同誌は「各国の低金利政策と大型景気対策によるカネ余りで再燃する投機ゲームは、いつ破たんするのか」と問題提起し、エール大学のロバート・シラ―教授が名付けた「エコー{残響}バブル」という言葉を紹介している。
エコーとは、ヤッホーと言えばヤッホーと答える、例のやまびこのことである。ITバブル、住宅バブルといった大型のバブルが崩壊した後、それのエコー(残響)として発生している小型バブルである。早晩、消えていく性質のものだ。警戒を要する、とラ―ナ・フォル―ハ―記者(ビズネス担当)がまとめている。
11月19日、NY株式市場は、NYダウは、前日比93ドル下げ、10,332ドルで取引を終了した。原油下落からエネルギー株の値下がりが相場の下げをけん引したとブルームバーグ二ユースを「おはよう世界」が紹介していた。
先のフォルーハ記者の「エコ―バブルには気を付けろ」ということなら、今年3月を底に一気に50%かけ上がって来たNYダウだが、スピ―ド調整を相場自身が要求しているのかもしれない。現に米失業率は10%を超えた。住宅価格の戻りも5%程度に過ぎない。
NYダウ採用の30銘柄はアメリカの外で稼ぐ俗に言う多国籍企業である。アメリカ本体は何一つ良くなっていない。米FRBはひたすら輪転機を回し、札びらをばらまいている。行き場をなくしたお金が、投機資金として株や金などの商品に流れた結果ともいえる。
NY原油(WTI)先物相場は、在庫増加を嫌気して、前日比バレル2.12ドル安、77.46ドルで取引された。NY金先物相場は、小幅ながらオンス70セント上げ1,141ドルで取引された。ドル先安の匂いは消えていない。水鳥は「獲物」の周辺から去り難いのであろう。
NY外国為替市場では、1ドル=88.88~00円、1ユーロ=132.78~84円で取引された。日本から見れば円高である。しかし、あくまでドルの値下がりで円が高くなったように見えているに過ぎない。ドルはニクソンショツク前の1ドル=360円の1/4に目減りした。
EUの新しい顔が決まった。「日本に革命が起こった」とモスクワテレビは民主党政権誕生の朝叫んだ。株価が全てでないが日本の株価はエコーバブルの気配さえ見られない。(了)
近着のニューズウイーク誌日本版は、「おごらぬ超大国EUの新世紀」のタイトルで、「アメリカ型の成長モデルが崩れるなか、欧州型資本主義が息を吹き返している」と指摘し、「今後、EUが政治力、経済力でアメリカに匹敵する存在にリスボン条約発効でさらに進化を遂げるか」と、シュテファン・タイル記者(ベルギー支局)の記事を掲載している。
同誌は別のページで「オバマのアジア物乞い行脚」のタイトルで、「米外交で、金融危機で力も面目も失ったアメリカは頭を下げて回るのが精一杯」とマイケル・ハ―シュ記者(ワシントン支局)の記事を載せていた。
同誌は「各国の低金利政策と大型景気対策によるカネ余りで再燃する投機ゲームは、いつ破たんするのか」と問題提起し、エール大学のロバート・シラ―教授が名付けた「エコー{残響}バブル」という言葉を紹介している。
エコーとは、ヤッホーと言えばヤッホーと答える、例のやまびこのことである。ITバブル、住宅バブルといった大型のバブルが崩壊した後、それのエコー(残響)として発生している小型バブルである。早晩、消えていく性質のものだ。警戒を要する、とラ―ナ・フォル―ハ―記者(ビズネス担当)がまとめている。
11月19日、NY株式市場は、NYダウは、前日比93ドル下げ、10,332ドルで取引を終了した。原油下落からエネルギー株の値下がりが相場の下げをけん引したとブルームバーグ二ユースを「おはよう世界」が紹介していた。
先のフォルーハ記者の「エコ―バブルには気を付けろ」ということなら、今年3月を底に一気に50%かけ上がって来たNYダウだが、スピ―ド調整を相場自身が要求しているのかもしれない。現に米失業率は10%を超えた。住宅価格の戻りも5%程度に過ぎない。
NYダウ採用の30銘柄はアメリカの外で稼ぐ俗に言う多国籍企業である。アメリカ本体は何一つ良くなっていない。米FRBはひたすら輪転機を回し、札びらをばらまいている。行き場をなくしたお金が、投機資金として株や金などの商品に流れた結果ともいえる。
NY原油(WTI)先物相場は、在庫増加を嫌気して、前日比バレル2.12ドル安、77.46ドルで取引された。NY金先物相場は、小幅ながらオンス70セント上げ1,141ドルで取引された。ドル先安の匂いは消えていない。水鳥は「獲物」の周辺から去り難いのであろう。
NY外国為替市場では、1ドル=88.88~00円、1ユーロ=132.78~84円で取引された。日本から見れば円高である。しかし、あくまでドルの値下がりで円が高くなったように見えているに過ぎない。ドルはニクソンショツク前の1ドル=360円の1/4に目減りした。
EUの新しい顔が決まった。「日本に革命が起こった」とモスクワテレビは民主党政権誕生の朝叫んだ。株価が全てでないが日本の株価はエコーバブルの気配さえ見られない。(了)