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ドバイからの悪い便りで欧州株急落(学校で教えてくれない経済学)

2009-11-27 09:48:13 | 経済学
 ドバイワールド(DubaiWorld)が金融機関に最低6ケ月の支払い猶予を要請した。感謝祭でアメリカは休みだが、欧州各国はドバイからのモーニングコールでたたき起された。欧州株価は、金融株の急落がリードして3%以上急落した。
 当社は不動産、港湾施設、保険、レジャーと幅広く事業を展開している。現在600億ドルの負債を抱えているが、返済を迫られている金額が火曜日、31億ドル、水曜日52億ドルと増えた。放置すれば破たんすることから急遽、救済を求めたと今朝のWSJ紙は伝えた。
 11月26日、ロンドン、フランクフルト、パリの証券市場は3%以上値下がりした。NY株式市場は休みであるが、平常勤務のNY外国為替市場では、欧州株急落を受けてドルが対ユーロで買い戻され1ユーロ=1.5143ドルから1.4986ドルへ1%値上りした。
 WSJ紙によれば、NY外国為替市場では、当局はノ―・コメントだが、スイス銀行がスイスフラン売り介入を実施した結果、1ドル=0.998フランからパリティ(1ドル=1スイスフラン)まで戻した。日本政府も「口先介入した」結果、1ドル=87円台に戻した。
 ドルは一時的に戻したが、ドル相場がこのまま立ち直ると見る人はほとんどいない。NY金先物相場は、小幅ながら10連騰、トロイオンス1,195ドルで過去最高値を終値で更新した。NY原油(WTI)相場は、小幅下げバレル76.18ドルで取引された。
 この日は小麦、トウモロコシなどの農産品、プラチナ、銅、スズ、二ッケルなどの金属相場は値下がりした。商品先物市場も所詮は投機相場である。ドバイからの二ュ-スを「警戒警報」と読んで、一斉に利益確定の売りに走ったようだ。
 WSJ紙によれば、欧州の銀行はドバイに400億ドル融資している。ドバイは当面の返済資金として250億ドルを必要としている。ロンドン証券取引所の株価は、ドバイワールド株を20%保有しているため、7.3%急落したと解説していた。
 世界の中央銀行は今回のリーマンショックを銀行機関の救済からはじめ現在では自動車含め金融以外の企業にも救済の手を広げている。ドバイからの悪い便りを受けて、世界の金融危機は回復していないことを世界の投資家に改めて印象付けたとWSJ紙は書いた。
 今朝のNHK・BS二ュ-スは、1ドル=86円台の円高で輸出企業は大きな打撃を受けると、1ドル93円予測のトヨタは1円・円高で年間営業利益が300億円減る。ホンダは予測90円で120億円、パナソニックは95円予測で20億円減になると説明していた。
 今朝テレビ東京の番組を見ていたら、最近、「草食系投資」が増えていると23歳の青年投資家が1000円とか3000円とか小口の資金をファンドにした投資信託で健闘していると紹介していた。その青年も以前は為替証拠金取引をやっていた。リスクが高いから鞍替えしたと話していた。
 一方、60.70代の退職組は比較的資金に余裕がある。新興国投資の勉強会に熱心に参加していると紹介していた。番組に出ていた野村証券のさるコメンテーターは「日本の投資家が多様化してきた証拠でしょう。いい傾向です。」と前向きに捉えていた。
 全ての元凶はゼロ金利にあると常々思っている。投資にはリスクが付き物だということも骨身に浸みこんでいない。ドバイからの今朝の便りは侮れないと思う次第である。(了)

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