(学校で教えてくれない経済学)
年末が近づいてくると「2010年はどんな年になるのか」という話がどこからともなく出てくる。原油はどこまで上がるのか。ドル円相場はどこまで上がるのか。利上げはいつあるのか。株価はどうなるか。
近くの喫茶店では比較的中小企業のおやじさんが多い。皆さんの関心は、「来年の景気はどないなりまんねん」ということに集中している。ここ2~3月で目立つ傾向としては、最近首になったという人が店の隅でひそひそ話をする姿を見かけるようになった。
店では景気の話が比較的多い。一方、病気持ちのご仁も結構多い。60,70台の客人がほとんどであるが、抗がん剤投与を続けながらも頑張っておられる方が結構多い。マスターから誰誰さんが来なくなったと聞く時などは、「明日は我が身でんなあ」としんみりする。
「諦めたらあかん。一度鉄棒から手、離すと二度と飛び上がれん。」という点では意見は一致している。「当分、景気は良くならない」と日々、商売しながら肌で感じているのであろう。「民主党になってから余計悪うなった」と民主党に八つ当たりする人も出て来た。
11月20日、NY株式市場は、エネルギー関連株の下げがリードして冴えない。前日比14ドル安、10,318ドルで取引を終了した。来週半ばにThanksgivingDayを控えて商いが 盛り上がらないとブルームバーグ・ニュースが解説していた。
NY原油(WTI)先物相場は、バレル前日比74セント安、76.72ドルで取引された。今朝のWSJ紙によると、バレル82ドルの高値をその後抜けないことからバランス調整が続いている。足元の在庫増加も手伝って相場の重しになっていると書いていた。
セントルイス連銀のJamesBullard総裁が、「2012年まで米国は利上げしないかもしれない」と語った。それが米FRBは当面利上げなしとマーケットは受け止めた。利上げなしは株価にプラスだが、利上げ出来ない状態が続くことは米景気回復に時間がかかると見た。
景気が回復しないと原油消費も増えない。今年3月の安値バレル32ドルから高値82ドルへ値上がりした。そのあと息切れした。当面、新高値を抜けないと見てディーラーがバランス調整を始めている。それが原油の上値を抑えているとWSJ紙は解説していた。
NY金先物相場は、小幅ながらオンス5ドル上げ、1,146.60ドルで取引された。金相場の動きを見ているとドル先安の流れは消えていないように見受けられる。利上げは当面ないとなるとどうしてもドル買いは見送られる。
今朝のNHK・BS「おはよう世界」の「経済情報」で、出演した三菱UFJの勝藤氏は、「来週発表予定の米中古住宅販売のデータが予想を下回れば、ドルは下値を探る展開か」とコメントしていた。
肝心の日本はどうか。日銀総裁の記者会見の様子をテレビ画面で見た。ご性格と見受けられるが、どうも歯切れが悪い。原稿を見ながら喋っているから余計不甲斐なく映る。昨日、EUにも調整型の大統領が誕生した。しかし、記者会見でやり取りを聞いていると、「自分は調整型です」とはっきり発言している。日銀総裁が調整型では困る。
リーダーの資質とは何か。一言でいえば方向付けだろう。毎度、水鳥の話で恐縮だが、雁行に見られるようにリーダーのもと方向を決めて飛んでいる。水鳥に学んで欲しい。(了)
年末が近づいてくると「2010年はどんな年になるのか」という話がどこからともなく出てくる。原油はどこまで上がるのか。ドル円相場はどこまで上がるのか。利上げはいつあるのか。株価はどうなるか。
近くの喫茶店では比較的中小企業のおやじさんが多い。皆さんの関心は、「来年の景気はどないなりまんねん」ということに集中している。ここ2~3月で目立つ傾向としては、最近首になったという人が店の隅でひそひそ話をする姿を見かけるようになった。
店では景気の話が比較的多い。一方、病気持ちのご仁も結構多い。60,70台の客人がほとんどであるが、抗がん剤投与を続けながらも頑張っておられる方が結構多い。マスターから誰誰さんが来なくなったと聞く時などは、「明日は我が身でんなあ」としんみりする。
「諦めたらあかん。一度鉄棒から手、離すと二度と飛び上がれん。」という点では意見は一致している。「当分、景気は良くならない」と日々、商売しながら肌で感じているのであろう。「民主党になってから余計悪うなった」と民主党に八つ当たりする人も出て来た。
11月20日、NY株式市場は、エネルギー関連株の下げがリードして冴えない。前日比14ドル安、10,318ドルで取引を終了した。来週半ばにThanksgivingDayを控えて商いが 盛り上がらないとブルームバーグ・ニュースが解説していた。
NY原油(WTI)先物相場は、バレル前日比74セント安、76.72ドルで取引された。今朝のWSJ紙によると、バレル82ドルの高値をその後抜けないことからバランス調整が続いている。足元の在庫増加も手伝って相場の重しになっていると書いていた。
セントルイス連銀のJamesBullard総裁が、「2012年まで米国は利上げしないかもしれない」と語った。それが米FRBは当面利上げなしとマーケットは受け止めた。利上げなしは株価にプラスだが、利上げ出来ない状態が続くことは米景気回復に時間がかかると見た。
景気が回復しないと原油消費も増えない。今年3月の安値バレル32ドルから高値82ドルへ値上がりした。そのあと息切れした。当面、新高値を抜けないと見てディーラーがバランス調整を始めている。それが原油の上値を抑えているとWSJ紙は解説していた。
NY金先物相場は、小幅ながらオンス5ドル上げ、1,146.60ドルで取引された。金相場の動きを見ているとドル先安の流れは消えていないように見受けられる。利上げは当面ないとなるとどうしてもドル買いは見送られる。
今朝のNHK・BS「おはよう世界」の「経済情報」で、出演した三菱UFJの勝藤氏は、「来週発表予定の米中古住宅販売のデータが予想を下回れば、ドルは下値を探る展開か」とコメントしていた。
肝心の日本はどうか。日銀総裁の記者会見の様子をテレビ画面で見た。ご性格と見受けられるが、どうも歯切れが悪い。原稿を見ながら喋っているから余計不甲斐なく映る。昨日、EUにも調整型の大統領が誕生した。しかし、記者会見でやり取りを聞いていると、「自分は調整型です」とはっきり発言している。日銀総裁が調整型では困る。
リーダーの資質とは何か。一言でいえば方向付けだろう。毎度、水鳥の話で恐縮だが、雁行に見られるようにリーダーのもと方向を決めて飛んでいる。水鳥に学んで欲しい。(了)