ガーベラ
画・江嵜 健一郎
ガーベラは4月に入るなり早々に咲き始めていたが、あたしも描いてと言わんばかりに咲いた3番目の花を真ん中に入れたあと、ガーベラの背に、名前は不明だが、いつの間にか咲いたランを入れた。
例年ドクダミは単独で描いている。今年のドクダミは例年になく元気がいい。つぼみがつんつんせり出してくる様子に絵心を大いに刺激され、ガーベラ、ラン、ドクダミ、3重奏よろしく一枚に入れて仕上げた。
当のドクダミは、以前当欄でも紹介したが、祖母が所帯をもった時に元家から持ち込んで来た子孫である。明治、大正、昭和、平成、令和と受け継いできたと思うと感慨深い。
花はなんにも言はないけれど、スケッチをしていると、彼女たちの気持ちがビンビン伝わってくるように感じるから不思議である。花を描いているといつも元気をもらえる。
世の中、コロナで夜も日も明けぬ毎日であるが、月並みなようだが風邪を引かないようにだけ注意して、コロナ危機を乗り切りたい。(了)