ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

神戸国際大学公開土曜講座風景(スケッチ&コメント)

2012-03-04 06:21:46 | スケッチ


神戸国際大学公開土曜講座風景

江嵜企画代表・Ken



自宅最寄駅、JR住吉駅ターミナルからモノレール、六甲ライナーに乗って、
終点のマリーンパーク駅下車、徒歩5~6分の場所にある神戸国際大学(KIU)
で3月3日午後1時20分から開かれた第27回土曜公開講座を楽しみに家族と出かけた。
この日の同大学の3名の先生が講師を勤め、午後1時20分から午後5時近くまで、
いずれ劣らぬ魅力一杯の講演を堪能した。第1部での会場の様子をスケッチした。

第1部「真っ当でない世の中への『意義申し立て力』の育成について」は、同大学
経済学部、経済経営学科、居神浩教授の講演だった。多くの日本企業にゆとりが
なくなった。その結果、企業内で人を育てなくなった。卒業生が「即戦力」と
していきなり現場に投入される。就職先で翻弄されているというケースが多発して
いるというのである。異議を申し立てないとブラックホールに吸い込まれて
しまう。

これではいけないと居神先生ご自身が反省、企業の言いなりにならない。いかに
労働者としての尊厳を守るために大学での教育が必要だと痛感、授業の中で取り
組むようになった。会社がつぶれるといった事態であれば別だが、通常の状態で
「仕事が出来ないから、時給を下げる」と言われたら、それは、難しく言えば
「労働条件の不利益変更」にあたる。労働基準法に違反していると企業側に
ひとこと言える学生になれと教えていると話された。

第2部は、「グローバル化に対応した英語教育」と題して、同大学経済学部、都市環境
観光学科、松本恵美準教授が講演、グローバル化が急激に進む中にあって、日本の若者が
益々内向きになっている。海外留学する若者が急激に減っている。国内に居る方が
居心地がいいと言う若者がほとんどだ。それに対して、海外での経験は語学力を付ける
のみならず、社会に出たあとも、幅広い人的ネットワークを持つ助けとなる、と話された。

日本の若者の英語力(TIOEC)はアジアの中で最下位である。特に弱い英語
でのプレゼンテーション力をつけるためにオ―ル英語での授業をここ10年続けていると
話された。最近日本国内の職場でもさまざまの国の人と仕事をする機会が増えて来ている。
英語力をつけて置けば、国内での就職でも、共通の言語として英語が出来る強みは大きいと
話された。

第3部は、「教養教育と宗教教育」-ニューマンの大学論と題して講演、宗教も教養も
共に役にたたない。役に立たないこと、時間がかかることが、実は一番重要だ。
役に立たないことがやれることこそが学生時代の特権だ。心理の探求の場こそ大学にあると
同大学、経済学部、都市環境・観光学科、近藤剛準教授が講演冒頭に話された。

また、実学に偏重してよいのかと問いかけ、「即戦力」を求める現代の世相とも重なると
話された。また、今学生に求められるものは、知力(教養知)に基づく判断力。ものごとを
見分ける力であると、力説された。

講演の中で一番印象に残った話として、お地蔵さんを見れば自然と手を合わす。美しい花を
めでる心。植物に語りかける心。夕陽を見て美しいと思う心が大切だと言われたことだった。
ジョン・ヘンリー・ニュ―マンが言った「精神の修練(mental culture)は断固として
有用である」という言葉が紹介された。

講演のあと海岸べりにあるレストラン「Feel」で夕陽を見ながら軽食をとった。
東日本大震災が起こった昨年3月11日から間もなく一年になる。神戸の静かな海を
見ながら、ひとたび神戸が津波に襲われたら、神戸は海岸線が長く、海岸に沿った
全域が水没する。神戸には二度と大地震は来ないと豪語する方は大勢おられる。
これほど罰当たりな話はないと常々思っている。災害は忘れたころにやって来る。(了)


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