昨日のblogの続きの話です。
fbのコメント欄に書いたものです。
染谷博美さんの
「一つの『絶対』をおいてしまうことで、それを信仰していない人を排除する思想がうまれる危険性は無視出きるような軽いものではないと感じます。」は、
極めて重たいもので、根源的な問いだと思います。
超越神をもつ人の他者への態度は、表面がどんなにソフトで紳士(淑女)でも、本質的に非信仰者への抑圧となります。信仰者は、その信仰によって他者と関係するのはとてもよくないことです。
信仰は、自分の内に留めるべきではないでしょうか。他者関係や公共的な場面で信仰による「人生や社会や歴史への見方・判断」を主張すれば、必ず他者関係を破壊するはずです。超越神への信仰を持たない人は、超越神の信仰をもつ人の物言いに、返答しようがないからです。
本気で返答すれば、否定か、同化か、二つに一つになりますから、通常の人間関係は不可能になります。
信仰者は、信仰という場面以外の「日常的・世俗的世界」に超越神信仰からくる信念を持ちだせば、その人間関係は必ず「救われる者、救われない者」という見方が出て、本質的に上から目線にならざるえを得ないと思います。
信仰者の禁欲が大切です。
クリスチャンの門脇さんの歴史解釈を読んで、わたしは、これではイスラム教徒(あるいは非クリスチャン)とは、永遠にぶつかり続けると思いました。宗教による世界史解釈を公共世界に持ち出せば、自己絶対化しか生じないと思います。それは不幸しか生まないのです(人類が全員同一宗教にならない限りは)。
武田康弘
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