思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

韓国非難の番組のウソ 徴用工問題で、背景はなし。(百田尚樹と柳宗悦のあまりのレベルの違い)

2018-11-08 | 社会批評

戦前の徴用工の問題で、韓国の最高裁判所が、日本企業に賠償を命じた問題で、日本政府は、1965年に解決済みの話としています。
法的な問題はその通りでしょうが、
では、なぜ、1965年以降も、韓国では政治的な右左を問わず、多くの国民が徴用工の問題(慰安婦問題も)で憤りを持ち続けるのか、を考えなければいけないと思います。

伊藤博文による天皇直轄地としての韓国併合から日本の敗戦まで続いた植民地化(韓国を日本に同化させる政策=日本語や天皇崇拝の強制・・・・)の実態は、日本人には教えられてきませんでした。そういう歴史を知らないで(教えないで)、韓国非難の番組を流し続けるTVは、罪が重いと思います。




 だから、ウヨク作家として有名な百田 尚樹は、その実態を知って驚いて、『今こそ、韓国に謝ろう』という本を出しましたが、日本がした「おせっかい」が韓国の急速な近代化を成し遂げたのを謝ろう、と逆説的に書いています。韓国の悪しき伝統や保守性を日本に併合することで、改善してあげたのを謝ろう、という書き方で、さすがに日本万歳!の作家ならではですが、ここには、彼の本音、強姦して、わたしが、あなたに性の快楽を教えてあげたのを謝ろうという思想がよく見てとれます。こういう思想をウヨクのみなさんは、よろこぶようで、バカ売れでベストセラーです。

 このような想念が背後にあれば、相手を感情的に怒らせるのは当然です。悪いことは悪い、と率直に謝れない日本人では哀しです。
ただし、わが日本人の名誉のために言えば、1919年3月1日の独立運動に対する日本の警察と皇軍による朝鮮民衆への弾圧に抗議し、我孫子から数回朝鮮を訪ね、朝鮮人を励まし連帯した白樺派の柳 宗悦と兼子(日本最高のリート歌手)の存在です。岩波文庫『民芸四十年』の冒頭論文「朝鮮の友に贈る書」(柳宗悦著)に詳しく書かれています。それが今は百田尚樹、日本人の知的水準は、100年間でずいぶんと堕ちたものです。民芸四十年」(柳


武田康弘


 

 

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4 コメント

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誤記では? (ワタン)
2018-11-09 00:34:47
岩波文庫「朝鮮人を想う」==>「朝鮮を想う」
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いまは絶版ですので。 (武田康弘)
2018-11-11 01:22:53
筑摩叢書の『朝鮮を想う』の中にある「朝鮮人を想う」なのですが、今は絶版なので、

岩波文庫『民芸四十年』の冒頭論文「朝鮮の友に贈る書」を紹介します。

どうもありがとうございました。
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言葉狩りではありませんが・・・ (竹田徹)
2018-11-18 09:14:54
武田様

大変ごぶさたしています。
竹田徹です。

下線部を読んで驚きました。
これはどなたかの文章からの引用ですか、それとも武田さん自身の文章ですか。
前者なら、それを明示した方がよいと思います(著作権云々の話ではなく、自分はこのような言い回しをする人間ではないことを読者に伝えるために)。

後者だとすれば、率直に言って表現に知性、品性がありません。
同じ内容を伝えるのにこのような言い回ししか思い浮かばないのであれば、語彙が貧困です。教育館には女性会員が多いように見受けられますが、この表現を見てどう思われるでしょうか。もう少し配慮がほしいものです。
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同根 (武田康弘)
2018-11-18 10:44:57
そう言い、実際にそういう生き方をしていた人がいたのです。その人の体験談ですが、体罰を正当化する人、植民地主義を正当化する人の心根を現わす言葉であり行為です。

「合意」をつくらずに、強制すること(戦前の日本が国内・国外問わず行っていた蛮行で今も残る)を正当化する論理と通底しています。
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