思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

ポツダム宣言受諾=無条件降伏から74年。一枚の紙にすべてが書かれています。最重要文書ですが、安倍首相は、つまびらかには読んでいないとのこと(阿呆)

2019-08-15 | 社会思想

 以下は、戦後の日本を決めた最重要文書ですが、数年前、安倍首相は、国会で、志位さんの質問に、「ポツダム宣言はつまびらかには読んでいない。」と答弁しました。

「ポツダム宣言」は、以下のような短く極めて明瞭な文書です。この最重要文書さえ読んでいない人間が首相を務めるとは、おそろしいほどの知的退廃にある国というほかありません。阿呆!

日本への最後通告でしたが、昭和天皇も外務省も政府も軍部もみなこれを無視その結果、原爆投下が現実となったのです。まず、「ポツダム宣言」を読んでから考え、語る。誰であれ日本人の常識のはずです。


(外務省情報局トップで防衛大学教授であった孫崎享さんの著作より転写)


 資料① ポツダム宣言(米、英、華三国宣言) 〔口語訳:文責編集部〕
(一九四五年七月二六日「ポツダム」 において)

一、 われわれ合衆国大統領、中華民国政府主席および英国首相は、数億人の国民を代表し、協議のうえ、日本国に対し、今回の戦争を終結する機会をあたえることで意見が一致した。
 
二、 西方から陸軍および空軍による数倍の増強を受けて巨大になった合衆国、英帝国および中華民国の陸海空軍は、日本国に対し最後の一撃を加える態勢を整えた。この軍事力は日本国が抵抗をやめるまで、同国に対し戦争を行なっているすべての連合国の決意により支持され、かつ鼓舞されているものである。

三、 立ち上がった世界の自由な人民の力に対する「ドイツ」国の無益かつ無意義な抵抗の結果は、日本国国民に対する先例をきわめて明白に示すものである。現在、日本国に対し集結しつつある力は、抵抗する「ナチス」に対してもちいられたときに、すべての 「ドイツ」国人民の土地、産業および生活様式を荒廃にいたらせた力に比べ、はかりしれないほど強大なものである。われわれの決意に支持されたわれわれの軍事力の最高度の使用は、日本国軍隊の不可避かつ完全な壊滅を意味しており、また同時に日本国本土の完全な破壊を意味している。

四、 無分別な打算により日本帝国を滅亡の淵に陥れた身勝手な軍国主義的助言者によって日本国が引きつづき支配されるのがよいか、または理性の道を日本国が歩むのがよいか、日本国が決める時が来た。

五、 われわれの条件は以下のとおりである。
   この条件からの逸脱はないものとする。これに代わる条件はないものとする。遅延はいっさい認めない。

六、 われわれは無責任な軍国主義が世界より駆逐されるまでは、平和と安全および正義の新しい秩序が実現できないことを主張する。したがって日本国の国民をだまし、彼らに世界征服の挙に出るという誤りを犯させた者の権力および勢力は、永久に排除されなければならない。
   

七、 そのような新しい秩序が建設され、また日本国の戦争遂行能力が破壊されたことが証明されるまでは、連合国の指定する日本国の領土内の諸地点は、ここで指示する基本的目的の達成を担保するため、連合国が占領するものとする。

八、「カイロ」宣言の条項は履行されるべきものとし、日本国の主権は本州、北海道、九州および四国ならびに、われわれの決定するいくつかの小島に限定される。

九、 日本国の軍隊は完全に武装を解除されたあと、各自の家庭に帰り、平和的かつ生産的な生活を営む機会を得ることを許される。

十、 われわれは日本人を民族として奴隷化しようとしたり、または国民として滅亡させようとする意図をもっていない。しかし、われわれの捕虜を虐待した者をふくむすべての戦争犯罪人に対しては厳重な処罰が加えられることになる。日本国政府は日本国国民の間における民主主義的傾向の復活強化に対するすべての障害を排除するものとする。言論、宗教および思想の自由ならびに基本的人権の尊重は確立されるものとする。

十一、日本国はその経済活動を維持し、かつ公正な実物による戦争の賠償の取り立てを可能にするような産業を維持することを許される。ただし、日本国が戦争のための再軍備を行なうことができるような産業はこの限りではない。この目的のため、原料の入手(その支配とはこれを区別する)は許可される。日本国は将来、世界貿易への参加を許される。

十二、前記の諸目的が達成され、かつ日本国国民の自由に表明する意思にしたがい平和的傾向をもち、かつ責任ある政府が樹立されたときには、連合国の占領軍はただちに日本国より撤退するものとする。

十三、われわれは日本国政府がただちに全日本国軍隊の無条件降伏を宣言し、かつその行動における同政府の誠意について、適当かつ充分な保障を提出することを要求する。これ以外の道を日本国が選択した場合、迅速かつ完全な壌滅だけが待っている。


 武田康弘

 

 

 

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