人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

意識の二つの扉

2015-09-19 15:42:33 | 現臨、ハタラキ
ベルジャーエフは意識には一義的なものと、二義的なものとがあるとし「第二の意識は主体と客体との意識の分裂と結びついており、認識しうるものを客体化する。第一の意識は本源的実在としての主体に沈潜している。」(ベルジャーエフ著作集第8巻わが生涯 白水社刊絶版)と述べています。
私はここに、人間存在の不可解さ、神秘の全てが隠されているように感じます。
そもそもはこの意識というものがそうなのです。自分自身、人生の事は勿論、宇宙、世界、歴史…我々を取り巻く全てはこの意識が造り出していると言えるでしょう。
この命の次くらいに重要なものが未だ多く解明されていないのですから、”これが真実!”と大手を振って言えるものなど無いに等しいと言わねばなりません。
この世の如何なる定説、法則といったものにしても、全て仮説の上に成り立っていると理解した方がいいかも知れませんね。
ましてこれが”唯一の真理!”などと宣う宗教やスピ系のご託宣など、カルトという名のオリの中でしか通用しそうにありません。
私の言ってることは例外…では勿論無いです…。
ベルジャーエフが言っている第二の意識は、単純に思考、マインドと結びついた分離意識、自我意識と捉えられがちですが、私の理解ではそれらが生まれるに先立つもっと根底にある機能と思われます。言わば思考の出どころといったところでしょうか?
非二元の教師たちは、分離意識を消して個人を消すとか平然と言ってのけるようですが、思考の領域の奥にある意識の次元は、意念でどうにかなるものではないのです。(ロボトミーとかの手術でしたら保安施設へどうぞ!)
私はこの原初的な分離?した領域(これは先の第二の意識のことなのかははっきりわかりませんが)に全く日常的、分離思考から逆に(というか、この世に生きている人間は、全てこのプロセスを通らざるを得ないのですが)入り込むことが有ります。
それが”上よりの力に捉えられる”と呼んでいる状態です。あたかも落雷に会ったように、天来の閃光が自我の扉を開けてしまうのです。でも、そこで自分とその現臨して来るものとが全く別々になっている、二つになっているかと言ったら違います! それが原初的意識と思考の領域との違いです。
そこには分離しているように感じられても、それと同時に一体になっている感じも強く有るのです。二にして一つなのです。
ここからこの現実世界を改めて見るならば、分離だとかワンネスとか二元とか一元とかいうのは、全て観方、感じ方次第なのだ、という事が理解されてきます。
では、ベルジャーエフが言う第一の意識はどうなのか? これはまた第二の扉が開かれて、火山噴火の如き上昇にのまれて、自分はそれと一つになってしまうのですが、私は居なくなりません。居なくなったらこういう事は決して言えません。ワンネス・エネルギーと一体になったとか、大海の中に消えたという事ですら言えるはずが無いのです。ユーレイならいざ知らず…
このような記述が出来るという事はそこに何らかの認識が有るという事なのです。それが超自然的認識と呼ばれようとも…
そこに私が居なかったら覚えちゃいないし、そもそも生まれてきてなどいません。
ただ言える事は、それまでの主体が個人としてのものから、この途方もないものに移行する、ということです。
そこでは成程、”私は居ない”と感じられるのは確かです。それでも個人は消えません。何かオデキのようなものとして全体的なものにくっついている感じです。
このワンネスとか普遍調和世界はどうして、それが強烈なインパクトとしてもたらされるのでしょうか?
それは分離感からでしょう…(私はまだここでは、そのことと関連した至(私)聖所というものには触れていません。それは別の機会に…)元々私が無くて、一なるものと溶け込んでいたら、どうして感じられるのでしょう。
逆に完全に分離された状態からも認識は出来るはずが有りません。完全に一なるものから分離した状態は幻想というのは確かな事でしょう。実在出来ません。
認識というものは、そのものが自分に有るから出来るのです。
やはり、すべては観方、感じ方次第なのでしょう。
そもそも何故、こういう事になっているのか?神のリーラ? 私にわかる訳無いでしょ!
でも、私は物心ついた時から心のどっかで希んでいたことがあります。
それは…”愛というものを知りたかった…”という事です…。それが今の私の感じ方です…。




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