東京に住む友人の実家は由緒ある窯にもかかわらず意外に知られていない伝統ある窯です。明治まではそのほとんどが禁裏御用ということで京都に納めていたので鍋島や古伊万里のように一般には出回らなかったせいだと思います。有田といえば焼き物のガラを摘んで作ったトンバイ塀が連想されますが、その塀に囲まれた屋敷が彼の実家の辻精磁社です。
それが現在販売されている小学館サライで昭和天皇のご愛用品という特集に洋食器が取り上げられています。たまに東京の展示会でお会いする96歳のお父上も元気な姿で登場されています。 なかなか買うことは出来ないのですが年数回の展示会で銘品を見るのを楽しみに出かけています。 2月に有田へ寄った際に辻精磁社のショールームで規格外品を自分と仲間内のお土産として入手しました。僅かに傷があるものの十分満足で普段使いです。
で、サライに載っていることを知っているかと友人にメールしたのですが、ご存じなかった様子。そんな話を聞いたような・・・とのんびりしたものでさすがに老舗の番頭です。(笑) 白であって白でない白磁の肌は他の焼き物とは一味違った雰囲気を漂わせています。東京でたまに展示会をやっているので興味ある方はお出かけ下さい。前回は7月に新宿京王デパートで開催されましたが書き忘れました。 次は多分12月頃に銀座の画廊だったと思います。
我が家にも古い辻精磁のものが僅かに伝わっていますが、それを知っているのは私だけなので困ったものです。危なくて出せたものではありません。
サライには和食器として香蘭社が取り上げられています。辻精磁社は和食器も素晴らしい製品を納めているのですが、佐賀県の磁器が二社取り上げてあったのでよしとしましょう。(汗)
有田町は、武雄市の隣町、目と鼻の先なので武雄温泉を基地にして焼き物探訪にゆっくり出かけるくれる方が増えればいいなと思いました。 有田は曾祖父母・祖母の地であり高校の校区も一緒の町なので懐かしいところです。