サラリーマン時代は牛後の典型例だった。
他人の指示のまま動き、更に同一労働同一賃金なので頑張っても怠けても
賃金に大差は無い。
例え大きな成果を上げたとしても、それに見合うようなボーナスがある訳
でも無かった。
農業に転身してからは進むべき道を選ぶのも言動も自由で、「こんな世界が
あったのなら、もっと早く脱サラすべきだった」と悔やまれた。
しかし、鶏口は失敗すると食うに困るようなリスクが伴う。
それでも、全て自分責任なので納得でき「次に頑張ろう」という気持ちに
切り換えられる。
牛後40年弱、鶏口20年の経験から、「鶏口となるも牛後となるなかれ」
を盛んに主張するが「安定性、安全性」を重視する周囲で賛意を示す人は皆無
に近い。
ウルチ米の籾摺りを終わった時点でバックホウを使って籾殻の山を崩して
均した。
田圃に戻すのが理想形だが、その時間的余裕はいつも無い。