就農して間もない晩秋に、家の前を流れる久保川沿いの木々に巻き付いた
何本もの藤を伐ったことがあった。
中には太腿ぐらいの太いものあって大汗をかきながらの作業だった。
その翌春、厳美のバド仲間の女性陣から「霜後の滝の下流は藤の花の名所
だったのに今年はイマイチだった」と告げられてドキッとし、「私が伐った」
とは告白出来なかった。
藤は他の木に巻き付いて絞め殺してしまう「寄生植物」とばかり思ってい
たが、藤棚(つるを絡ませ花の房が垂れ下がるように作った棚)で象徴される
ように観賞用の花として古来から珍重されていたこと知ったのはつい最近の
こと。
あれから既に20年近く経過しているので、藤は見事に復活し一昨日の
写真のようになっている。
今日田植えをした近くの林の大木にも藤が巻き付いて花を咲かせていた
が、いずれは大木の全体を覆い尽くし藤の花の大ツリーが完成するに違い
ない。