維持できず何も産み出さない農地を相続するのは負債を引き継ぐに等しい。
何故なら、相続登記に一筆単位で司法書士に高額な代行手数料を支払う必要が
あるだけでなく、市役所に毎年資産税を納付する義務が伴うからである。
農地は「手を掛ける」ことによって食料を自給しつつ家計を支える大黒柱足り
得るが、機械化が進んだ今は昔のような労働集約的農業を行うことは困難になっ
ている。
従って、「先祖代々引き継いで来た貴重な農地を減らす訳には行かない」と豪語
する時代は既に過去のものとなっている。
都市部では、維持出来ず売却も出来ない家屋等の不動産の処分を有償で請け負う
会社が全国で20社も存在するとのこと。
それでも、時代の大きな変化に鈍感な田舎では頭の切り替えが出来ないまま
「負の財産」を後生大事に引継ぐ人が多く、相続人は数十万円の登記手数料を
請求されてアッと驚くことになるのである。
最後に残った大豆を収穫しようとしたが、既に劣化した粒が多かったので
断念することにした。