クラッシック音楽とは全く無縁の人間が東京藝大音楽部音声学科卒の声楽家のコンサートを
聴く破目になった。
ことの発端は2月11日に開催された「新鮮舘おおまち」の新年会の席で役員の鈴木さん(女性)から
「今度、息子のコンサートがあるので是非・・」との誘いがあったことだった。
2人分の前売券購入をその場で約束してしまった。
酒席での発言には「責任を負わない」主義だが、「女性は裏切らない」をモットーとしている関係で
約束を履行せざるを得なかった。
そのコンサートがまさか4月末の繁忙期と重なるとは夢にも思っていなかった。
「忙中閑あり」という言葉もあるが、この超繁忙時に無理やり時間を作って義理を優先させた。
コンサート最後の二曲はオペラ「セヴィリアの理髪師より『この万能金貨』」と愛の妙薬より
『アディーナ、一言だけ』」だった。
このイタリア語ばかりの掛け合いの歌を聴いて、意味も分からないまま声量の豊富さに感動した。
特に、藝大を主席卒業したというゲスト出演のバリトン歌手の迫力には圧倒された。
しかし、最後に400人近い聴衆も一緒に「ふるさと」を歌った際に「場違いな所に来てしまった」ことを
痛感させられた。
観客席周囲の人達の歌の上手さはまさに「ビックリポン」だった。
聴衆の殆どがコーラスサークルに所属する等、大なり小なり音楽に関係する人達ばかりだったようだ。
一緒に歌うことも出来ないまま「うろたえる二人」がいた。