安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係
昨夜から今日の昼にかけた TVの各種報道によると「次期総理は菅官房長官で決まり」のようだ。
菅官房長官は、当地とは栗駒山を挟んだ秋田県湯沢市出身で年齢も同い年。
働きながら法政大で学び、政治家としては横浜市議からスタートした叩き上げ。
しかも、山本一太群馬県知事が「政界のアニキ」と慕う人物でもある。
否が応でも親近感を持たざるを得ない。
しかし、「それとこれとは別問題」で、数の論理で横暴の限りを尽くし、マスコミにも圧力をかけて
安倍政権を支え、「影の総理大臣」と称された人物であることに変わりはない。
安倍首相の在任中の最大の「罪」はアベノミクスで、国の借金を大幅に増やし将来の国民に負の遺産を
残したことと受け止めているが、昨日の毎日新聞の社説では、それについては全く触れていなかった。
霞ヶ関の官僚同様にNHK等のマスコミも「政権に対する忖度」が目立つ昨今なので「毎日新聞よ、お前もか」
と思っていたら、今朝の社説でアベノミクスを取り上げていた。
連日の引用で恐縮だが、「安倍政権の功罪」を評価する上で欠かせない点なので是非ご一読願いたい。

「アベノミクスの終幕 重くのしかかる負の遺産」 (2020.8.31)
華々しく登場したが、大きな成果は残せず舞台を去る。安倍晋三首相の最大の目玉政策、アベノミクスは、
実を結ばずに散る「あだ花」のように終わる。
滑り出しは上々だった。2012年末の第2次安倍政権発足と同時に景気回復が始まり、1万円程度だった
日経平均株価は5カ月で1万5000円台に急上昇した。
デフレ脱却を掲げた首相は大胆な金融緩和と積極的な財政出動を打ち出して、株式市場の期待を高めた。
ニューヨークで投資家に「バイ・マイ・アベノミクス(アベノミクスは買い)」と誇らしげに呼びかけたのも
このころだ。
訪日観光客も急増した。政府によるビザの要件緩和に加え、日銀の異次元緩和で円安が進み、割安な旅行先
と人気を集めた。「爆買い」は景気の追い風となった。
だが勢いは続かなかった。成長率は年平均1%程度と低いまま、今から2年近く前に後退局面に入った。
政府が触れ回った「戦後最長の景気回復」も幻に終わった。
巨額の借金で株高演出
誤算の最大の要因は、賃金が伸び悩んだことだ。円安に伴い、大企業は輸出で潤った。だが国民には十分還元
されず、景気の柱である消費は低調だった。
格差問題も深刻化した。首相は雇用改善を強調したが、賃金が低い非正規労働者が大半だった。一方、株高の
恩恵を受けたのは富裕層などに限られた。景気回復と言われても、多くの国民にとって実感が乏しかったのは
当然だろう。
それでも首相は「政権安定の生命線」と位置づけた株価対策に力を注いだ。借金である国債を増やしてでも、
財政の大盤振る舞いを繰り返した。日銀も国債を買い支えた。株価は2万円台に乗せたが、景気の実態とかけ
離れた「官製相場」にほかならなかった。
金融緩和と財政出動だけでは景気を刺激しても一時的で終わるのが通例だ。民間主導の成長にバトンタッチ
できなければ、本格的な回復は望めない。
アベノミクスも金融、財政に続く第三の矢として成長戦略の強化を目指した。
首相は選挙のたびに成長戦略と称して「地方創生」「1億総活躍社会」「人生100年時代」などと耳目を
引く看板を掲げた。
本来なら、いずれも政権が全力を挙げて取り組むべき重要なテーマである。しかし、首相は看板を頻繁に取り
換えた末、どれも中途半端に終わらせてしまった。
成果が乏しいまま、財政・金融政策のアクセルを踏み続けた結果、残ったのは借金の山である。
国と地方の借金残高は今年3月末で1100兆円を超え、政権発足時から200兆円近くも膨らんだ。
20年度に財政を立て直す目標もあったが、首相は5年も延期した。膨大な「負の遺産」は将来世代に重い負担
としてのしかかる。
500兆円もの国債を持つ日銀の信用も揺らぎかねない。国債の金利が上昇すると、巨額の損失を抱えるからだ。
円が急落するなど経済が混乱する恐れがある。
首相は消費増税を2回実施した。とはいえ先送りを繰り返したうえ、手厚い景気対策も行い、逆に借金を増やした。
景気への配慮は必要だが、国民に痛みを求める以上、無駄な歳出を削り、財政立て直しの道筋を示すべきだった。
展望なき政策の転換を
安倍政権の根源的な問題は、高齢化や人口減少といった日本社会の大きな構造変化を踏まえた長期展望を欠いて
いたことだ。
高齢化に伴い、社会保障費は増え続けている。しかも政府は、15年に1億2000万人台だった日本の人口が
65年には8000万人台にまで減ると予測している。働き手が少なくなれば、1人あたりの負担はますます重く
なる。
ところが、首相は将来の厳しい姿に向き合おうとしなかった。政府の人口予測も直視せず、「50年後も1億人
維持」というスローガンを掲げ続けた。
高齢化と人口減少を乗り切る財政を構築するには、幅広い世代の負担増が避けて通れない。首相は問題を棚上げ
したまま、政権の幕引きを図ろうとしている。
日本経済は今、新型コロナウイルスの感染拡大で危機に直面している。安倍政権はコロナ対策として巨額の
財政出動に踏み切り、借金はさらに積み上がった。
国民生活を守る支出は惜しむべきではない。
だからといって、将来のつけを増やすだけの無責任な膨張は許されない。
次期政権は長期展望をきちんと示すべきだ。
突然退陣することになった安倍総理の在任中の功績について、マスコミ等は総じて高く評価していて、
下手に批判めいた意見を述べるとバッシングされそうな雰囲気となっている。
しかし、政権発足時の目玉として掲げたアベノミクスは、単に「公的資金を投入して株価を釣り上げた
だけ」だったし、お抱え評論家等が大絶賛している「外交での実績」についても、史上最悪と称される
韓国との関係に象徴されるように具体的な実績があったとは到底思えない。
安倍総理の最大の功績は、野党の敵失にも恵まれた「国政選挙6連覇」という自民党に対するもので、
国民に対しては「罪」の方が多かったように思えてならない。
その「罪」を今朝の毎日新聞が社説で訴えていた。

「安倍政治」の弊害 民主主義ゆがめた深い罪(2020.8.30)
安倍晋三首相の辞任表明を受けて自民党では「ポスト安倍」選びに向けた動きが早くも始まっている。
党総裁選をいつ、どのような形で実施するのか。近く正式に決まる見通しだ。
しかし、まず必要なのは、第2次安倍内閣発足後、7年8カ月に及んだ長期政権の功罪をきちんと検証して
総括することだ。それ抜きでは前に進めない。
安倍政権がなぜ、ここまで続いたのか。最大の要因は、2012年、安倍首相が自民党総裁に返り咲いて以降、
計6回の衆参両院選で全て大勝したことだろう。
ただし勝利の背景には、旧民主党政権が国民の失望を招いた後だったという有利な点が元々あったことを忘れて
はならない。安倍首相は「弱い野党」に随分と助けられてきたのである。
対立あおり国民を分断
ところが首相は、選挙で勝ったのだから全ての政策が信任された――と言わんばかりに強引に突き進んだ。
再三指摘してきたように、集団的自衛権の行使を一部認めた安全保障法制や、「共謀罪」を創設した改正組織犯罪
処罰法など、国民の間に反対論が根強かったにもかかわらず、与党の数の力を頼りに決着させたのが典型だ。
記憶に残る言葉がある。 「こんな人たちに負けるわけにはいかない」
17年夏の東京都議選の街頭演説で、安倍首相は退陣を求めて声をあげる一部の聴衆を指さして、こう言い放った。
自分にとって敵か味方か。国民を分断し、対立をあおる言葉だった。
民主政治は確かに、最終的には多数決で決する仕組みだ。
だが、その結論に至るまでの十分な議論が欠かせない。そして、国民を分断するのではなく、可能な限り一致点を
見いだしていくのが指導者の務めのはずだ。
異論や批判に耳を傾けず、相手を激しく攻撃して対立をあおる。こんな「分断手法」が続いてきたのは、安倍政治
の大きな弊害と言っていい。
この姿勢が、憲法で「国権の最高機関」と位置づけている国会の著しい軽視につながった。国会をまるで内閣の
下請けのようにしてしまった罪は深い。
そもそも首相には、野党議員も国民に選ばれた代表であるという認識が欠けていた。
権力の私物化が指摘された「森友・加計」問題や「桜を見る会」の問題を追及する野党に対し、首相は誠実に取り
合おうとせず、同じ答弁を繰り返した。
結局、一連の問題の解明は進まなかった。首相は絶えず「丁寧に説明する」と口にしてきたが、国民に対する説明
責任を果たさなかったというほかない。
官僚が首相におもねる「忖度政治」がはびこっただけでなく、安倍内閣は検事総長人事にも介入しようとした。
内閣にとって都合がいい人物を捜査当局のトップに据えたかったのだろう。実現はしなかったものの三権分立の
大原則をゆがめかねない深刻な事態だった。
程度の差はあれ、歴代首相は国家権力を抑制的に使おうとしてきた。だが安倍首相は「政治権力は最大限行使す
べきだ」と考えていたと思われる。
検察人事問題には安倍政治の本質が表れていた。
まずは検証と総括から
政権末期が近づいてきたのと軌を一にするように、前法相の河井克行衆院議員と妻の案里参院議員の両被告が公職
選挙法違反で起訴され、公判が始まるなど自民党に所属していた国会議員の摘発も続いている。
何をしても許されるに違いないと考えていたのだろう。長期政権は政治家の感覚もマヒさせてしまったのだ。
司法のあり方も含めて一刻も早く、三権分立がきちんと機能する政治に戻さなくてはならない。
「安倍1強体制」の下、自民党もかつてのような活発な議論がなくなった。そんな中で迎える党総裁選だ。
「ポスト安倍」の候補として、菅義偉官房長官や岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長らの名が挙がっているが、
真っ先に求められていることがある。
安倍政治の何を継承して、何を修正するのか。これを明確にすることだ。
それが、どんな国を目指すのかという具体的な議論につながる。
まっとうな民主政治を取り戻す道でもある。
トウモロコシ作りは枝豆に較べると遥かに難しい。
「肥沃な畑であること」、「水はけがよく、しかも適度な湿気を必要とすること」、「天候に左右され
易いこと」、「獣害が多い」等々で、転作田を利用している我が家の場合、やや「馴染まない作物」
とも言える。
それでも、就農以来果敢に挑戦し続け、失敗を繰り返して来た。
その間、色々とノウハウを蓄積して来た筈なのに、ここ数年は天候不順の影響もあって、惨憺たる結果に
終わっている。
そんな状況も省みず、市野々の畑をトウモロコシにしたのは「無謀な挑戦」だったのかもしれない。

「雑草のジャングル」と化した市野々の畑をトラクタで刈り取りながら、今回の失敗の原因は、天候不順
よりも「雑草対策に手が回らなかった」ことの方が大きいようにも思えた。
いずれにせよ、来年からトウモロコシの作付は縮小する予定で、市野々については「手のかからない小麦」
に一本化するつもりでいる。
鶏を百羽以上飼育している場合は、「飼養衛生管理基準の遵守」が義務付けられているとのことで、
岩手県南家畜保健衛生所の主任獣医師の直接指導があった。
これまで岩手では発生していない「鳥インフル対策」のためのものだが、百羽以上とはいえ我が家
のように小規模かつ片手間の養鶏農家にとって、100パーセント完全遵守が困難と思える厳しい内容
となっていたが、明らかに「我が家には馴染まない」と思われるもの以外は「極力遵守するしかない」
と受け止めた。

(頂戴した各種ステッカーの一部)
そして、衛生管理に努めるだけでなく、鶏の異動状況や卵の出荷数を日々記録し、週単位で報告すること
になった。
後山の畑は晩生品種の枝豆を作付けしている。
優先順位を付け「秘伝」、「庄内五号」の順で畝間草刈りを行い、今日から「かおり豆」に移行した。
既に雑草に覆われてしまい「やや手遅れ気味」の畑が多く、「もっと早く手を掛けてやれば良かった」
との悔いが残る。
しかし、猛暑下で雑草の海を往復し、着衣は汗でベトベト、身体はヘトヘトになりながらも、毎年同じ
ような過ちを繰り返している原因を考えていた。
そもそも、生育管理等に手がかかり、収穫期の重なるトウモロコシと枝豆の「二兎を追っている」ことに
根本的な問題があるように思えた。

(ほぼ順調に生育中の「秘伝」)
まさに今年のお盆は「二兎を追う者は一兎をも得ず」の年となった。
これを避けるために一兎に絞るとすれば、トウモロコシを切るしかない。
来年からトウモロコシの作付は、「自家消費+α」に絞ることにしたい。