スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典東京盃&実際の問題

2012-10-03 20:33:15 | 地方競馬
 JBCスプリントを目指す馬たちにとっては最大の前哨戦となる第46回東京盃
 テイクアベットの逃げもあり得ると思っていましたが,出負け。スターボードも出遅れたため,ジーエスライカーが逃げることになりました。ギオンゴールドがこれを追い,3番手にラブミーチャン。ゴールドキャヴィア,セイクリムズン,タイセイレジェンドがその後ろ。前半の600mは34秒2でハイペース。
 直線に入るとラブミーチャンが前2頭の外に出し,これを捕えて先頭。追ってきたのは外のタイセイレジェンドと内からセイクリムズンでしたが,最後は抜け出したラブミーチャンと同じような脚色となり追い付くには至らず。先んじていたラブミーチャンが優勝。1馬身半差で外のタイセイレジェンドが2着。クビ差の3着にセイクリムズン。
 優勝したラブミーチャンは7月の習志野きらっとスプリント以来の勝利。重賞は2009年の全日本2歳優駿以来で3勝目。わりと安定した成績を残し続けながら,3歳以降はなかなか重賞には手が届かなかったのですが,常に勝ってもおかしくない力があるということは示し続けていました。たぶんこのコースは得意条件なのでしょうし,結果的には発走後の位置取りもよかったのでしょう。また,54キロという斤量も味方したようには思います。父はサウスヴィグラス
 騎乗したのは笠松の浜口楠彦騎手で管理しているのは笠松の柳江仁調教師。東京盃は共に初勝利です。

 ここに至って,今回のテーマがどれほど前回のテーマと深く関わり合っているのかということが理解してもらえるかと思います。
 実際には問題は次のようになっているのです。第二部定理九に,原因の十全性という観点を導入するとしたら,もしもそれが因果論的に証明されるような系である限りにおいて,第二部定理九系の解釈に波及します。そしてもしもこのことによって第二部定理九系の解釈にも何らかの変容がもたらされるということがあるとしたら,それは第二部定理一二に対して直接的に影響してくるのです。僕は今回はこのことを,第二部定理一二の方から,いわば帰納法的な仕方で説明していったわけですが,それはテーマである第二部定理一二にもたらされる内容が『エチカ』の他の部分とどのように関係しているのかを分かりやすい形で説明するという目的からです。スピノザは思索の方法論としては帰納法は排除して演繹法を正当なものとして扱いますから,ここで説明したように,第二部定理九から先に考えていくことが,正しい考え方であるといえるでしょう。このことはおそらく『エチカ』の諸定理と系には配置の意図というものがあるだろうということからもそうでなければならないといえるでしょう。
 そこでまず,第二部定理九に原因の十全性という観点を導入することが可能であるのかどうかということを考えてみなければなりませんが,これを単に可能であるか不可能であるかの二者択一としてみる限り,それは可能であるといえます。なぜなら第二部定理九が示していることは,ある個物の観念の原因はそれとは別の個物の観念であり,その別の個物の観念の原因もまたそれとは異なる別の個物の観念であるという具合に無限に連鎖するということです。これは実際には結果から原因を探索するような帰納法的な記述にはなっていますが,そのことを考慮の外に置く限り,ここには原因とされるものと結果とされるものが,たとえば第二部定理七とは違って具体的に措定されているといえます。だからこの原因といわれている観念に,十全性という観点を導入するということ自体は可能です。
 ただし,可能ならそれを無条件に導入して構わないというものではないということは当然でしょう。
コメント
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