スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典白山大賞典&必要条件

2012-10-02 18:44:26 | 地方競馬
 地元のナムラダイキチにも大いにチャンスがあるように思われた第32回白山大賞典
 好発はニホンピロアワーズでしたが逃げ馬のエーシンモアオバーを先に行かせて2番手から。その後ろにナムラダイキチとジャングルスマイル,さらにダイシンオレンジとクリールパッションまではあまり差がなく続きました。
 レースが動いたのは2周目の向正面から。ニホンピロアワーズが進出して先頭に。ナムラダイキチは押してもこれについていかれませんでしたが,4番手以降とはさらに水が開き,ここで前の3頭はほぼ確定。ニホンピロアワーズは悠々と抜け出し,4馬身の差をつける圧勝。一旦はおかれたナムラダイキチがしぶとく伸びて2着を確保。逃げたエーシンモアオバーが3着。
 優勝したニホンピロアワーズは3月の名古屋大賞典以来となる重賞3勝目。ここでは力量最上位と考えられましたので,順当といえる勝利。この路線のトップクラスの戦線離脱が相次いでいますので,あるいはもうひとつ上のレベルでも勝ち負けが可能かもしれません。母の父はアドマイヤベガ,祖母の従兄にフジキセキ
 騎乗したのは酒井学騎手で管理しているのは大橋勇樹調教師。白山大賞典は共に初勝利。

 このブログにおけるここまでの第二部定理九系の解釈について,それを変更しなければならないということがこれで明らかになったといえます。ではどのように変更すればよいのでしょうか。それは,僕が因果論的迂回といっている,スピノザによる第二部定理九系の訴訟過程を考慮に入れるということをおいてほかにはないように思えます。というのは,別にこれはこの系の証明に限っての話ではありませんが,一般的にある事柄が因果論的な仕方で証明されるのであるとしたら,そこには原因と結果というものがある具体的な内容として明らかにされている筈です。したがってそのときに,その原因として提示されている事柄について,十全性という観点を導入することが可能になるからです。よってここからは,第二部定理九系を,少なくとも因果論的な仕方によっても証明することが可能な系であるということを前提することにします。
 しかし,ここでまた問題が発生するのです。というのは,僕が考えるように第二部定理九系が平行論的証明によってのみ証明可能であると考える限り,このことは『エチカ』においては第二部定理七に依拠します。この定理が原因と結果の連結と秩序に言及しているとしても,それは具体的なある事物について言及しているわけではないので,ここに原因の十全性という観点を導入することが不可能になっていることはすでに説明した通りです。しかし一方で,第二部定理九系が因果論的方法によって証明することが可能であると考える限り,それが依拠するのは第二部定理七ではなくて第二部定理九であるということになります。スピノザがこの系を第二部定理九の系として『エチカ』の中に配置したのは,まさにそれがこの定理に依拠して因果論的に論証可能であると考えていたからであろうという僕の推測は,前回の考察で説明した通りです。
 したがってここでは,第二部定理一二と第二部定理九系との間にあったのと同一の問題が生じているといえます。すなわち第二部定理一二に原因の十全性という観点を導入するために,第二部定理九系にもそれが導入されていなければならなかったのですが,第二部定理九系への導入には,第二部定理九への導入が必要条件なのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする