「頭を使ったから 脳が肥大した」というのは嘘である
走るのが速い動物に進化が促されるメカニズムは「一生懸命走ったら 速く走れるよう進化した」のではなく
遺伝的変異によるバリエーションの中で先天的に走るのが速い個体以外が天敵からの捕食などによって淘汰された結果である
個体の「努力」だの「願い」だの「思い」だの「呪い」だの「目的」は遺伝的進化とは無関係であり 遺伝的変異は個体の選択可能性が構造原理的に存在しておらず あくまで淘汰圧力の結果としてパッシブに「促される」だけのものであり 自ら能動的に「促す」ことは原理的に不可能である
遺伝的進化によって脳が肥大するメカニズムとは 変異によって脳の大きさにバラツキが生じ より脳の大きな個体だけが生き残り 脳の容積の小さな個体が何らかの淘汰圧力によって死滅することで生ずるものである
脳の容量は先天的に決定しているものであって 個体が主体的に選択できるようなものではない
たとえ脳の容積が大きくなっても 容積だけで知能が決定するわけではなく 脳容積が2000ccあっても白痴のケースもあれば 平均的な脳容積があってもバカはバカであり 凡人は凡人である
凡人や犯罪者だけが特異に脳容積が小さいなどの知見は存在しない
ヒトの平均的な脳容積があれば知能が働くかと言えば 平均的なヒトは何ら新しい発見や発明はできず 養老孟司やマルクス:ガブリエルやイマヌエル:カントやフリードリヒ:ニーチェの言っている内容の論理的破綻を認識できず バカみたいに鵜呑みにして「哲学」だと錯覚して疑うことがない
「天才」と呼ばれるヒト達の脳が特異に容積が大きい知見もないのである
何も自分では気付かない凡人に限って 「ヒトは知的生命体だ」などと勘違いしているものである
過去の賢人達が気づき 発見発明した知識を「知っている」だけなのと 大多数の凡人とは異なり過去に実際に発見発明したこととは全く別の脳機能である
教えられて「知っている」だけと 誰からも教えられていないのに「気付く」能力は 脳機能として全く別のものである
教えられなければ何も気づけないバカしかいなければ 新しい発見や発明による文明を築くことはできないのであり
本当の知性を発揮しているのはごく少数の「天才と呼ばれる人たち」だけであって それ以外は全員何も発見発明できない「凡人」に過ぎず 到底「知的生命体」などとは言えないのである
それこそフランシス:ゴルトンの優生学なんぞを鵜呑みにしているバカしかおらず 誰一人として論理反証もできない頭の悪い凡人に過ぎない
同じ脳容積がありながら バカは脳の使い方を根底から間違っているのである
「手を使ったから 頭が良くなった」というのも嘘である
どんなに手を器用に使っても それが原因で脳肥大が促される構造は存在しない
脳容積は遺伝的先天的に決定しているものであって 後天的な努力や使い方でどうにかなるようなものではないからだ
手を器用に使う動物は他にもいるし 鳥はクチバシだけでも器用に道具を使うこともある
手先の器用な動物種の脳が肥大するわけではない
実際していない
手指やクチバシは脳にとっては所詮「道具」に過ぎず 道具がどうあれ 頭が良ければクチバシのような単純な構造であっても器用に道具を使いこなすことは可能なのである
ヒトでも先天的に手指が欠損して生まれてくることがあるが それが原因で脳の発達に影響を及ぼすことはほとんどなく 逆に五体満足でもバカはバカである
ヒトよりも器用に手指や道具を使いこなす動物種は存在するが 脳肥大への進化が促された形跡はない
ヒトだけが特異に脳肥大したのは 脳肥大しなかった個体が淘汰された結果に過ぎず 形質として頭部が大きな個体への配偶者選択 とりわけ幼形成熟性によって脳肥大が促されたと考える方が自然である
前述のように 脳容積が肥大しても頭が良くなるわけではない
脳容積が大きなヒトの中に 偶発的に「大多数よりも頭の良い個体」が生じるだけの話である
本来なら 「大多数よりも頭の良い個体」が発見発明した内容を 他の個体が理解して周知すれば良いだけの話なのだが
バカというのは「大多数よりも頭の良い個体」が発見発明した内容を理解することができずに差別排除したがるために 有効な発見や発明が社会に生かされずに抹殺されてしまうことがよくある
「ガリレオの火炙り」は典型であろう
キェルケゴールやベンヤミンも同様である
バカは 自らのバカさを自覚認識していないからこそバカが治らない
だから人類は自滅への道筋を変えることができないのである
それが原因で絶滅しても 私の関知する範疇の話ではない
Ende;