簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

四国遍路 夫婦連れの巡礼

2009-03-27 | Weblog
八番・熊谷寺で予定していたお昼で有ったが、生憎の日曜日とあって店はお休み。
止む無く次の札所に向う。
法輪寺までは2.5キロ、田園地帯を行く平坦な道である。
途中、食べ物屋さんも見付からないまま、空腹を抱え、ただひたすら歩く。

やがて田圃の中にお寺の大屋根が見えてくる。九番・法輪寺である。
近づくと山門前に時代劇にも出てきそうな素朴な茶店がポッンと一軒有る。
歩き続けて食いそびれてしまった昼食にようやくありつけそうだ。
名物たらいうどんを注文する。

店内で関東方面から来たと言う夫婦連れの遍路と知り合った。
今回は、阿波23ケ寺を目指しての歩き遍路だと言う。
区切り打ちも色々な区切りが有るらしく、ひにちや一週間単位とか一国(県)単位で廻るなど様々で、これといった決まりがあるわけでは無いらしい。

二十三番までとなれば十日から二週間程の日程か。見れば大層な荷物だ。
「大変な荷物ですね」
「これでも少し送り返し、減らしたンです」
夫婦の背負うザックは、はち切れそうな位に膨らんでいる。
これ以外に手提げ袋があり、金剛杖を持てば両手は塞がる。
このスタイルで歩くのは大変だろう事は想像に難くない。

うどんを食べ終わった頃、夫が無念そうに声を絞り出した。
「実は・・・」

【写真:門前の茶店】
コメント
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