日帰り手術と言うから、ホイホイホイと簡単に済むのかと思っていたが、
それは大きな間違いで、やはり手術ともなると事前の準備なども有り、そう
簡単には行かないものらしい。

この日指定された時間に医院を訪ねると、何時ものように点眼薬によって
瞳を開き、簡単な術前検査があり、その後担当の医師との面談で、最終検
査・手術の説明、挿入する眼内レンズの確認などが行われ、ここまでに凡そ
1時間ほどを要した。

その後手術のための控室に案内される。
静かなBGMが流れる室内は、カーテンで6つのスペースに区切られ、それ
ぞれにリクライニングチェアが置かれていて、既に4名の患者が、神妙な面
持ちで座っている。
この医院では一度に6名までの手術を、連続的に行うと言う事らしい。

看護師から手術の説明と順番が知らされ、手術衣への着替えを促される。
入院して行った左目の場合と違って、これは左程厳密でもないらしく、素肌の
上でも、私服の上に羽織っても良く、後は手術帽を被れば準備は万端となる。

点滴が始まり、その間にも体の緊張を和らげる薬の投与、瞳を広げる薬、
麻酔薬などの滴下が有る。人によっては症状・術式が違うのか、肩に痛め
止め注射をうっている人もいる。
室内の照明が落とされ、背もたれを倒した椅子に横たわり、点滴を続けな
がら静に手術を待つ。

やがて名前が呼ばれ、手術室担当の看護師に付き添われ、点滴のスタンド
を押しながら歩いて手術室に向かう。
丁度ここまで2時間半が経過していた。(続)
(写真は三重・伊勢本街道奥津宿、本文とは無関係)
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