簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

横断歩道で

2015-05-27 | Weblog
 前方の信号機が赤に変わったので、停止線に合わせ静かにブレーキを踏んだ。
左から中学生が、車が止まったことを確認し自転車をこぎ始めた。
ふとその時、対向車線を見ると・・何と、そこにはとんでもない驚愕の光景が!!



 車の往来の多い片側一車線の幹線道の右手には、大型スーパーが立地し、それ
を取り巻く住宅団地から延びる道路がT字形に接する交差点、朝夕は、徒歩や自転
車通の小・中学生で賑わう通学路だが、日中利用する人は少ない横断歩道でのこ
とである。



 今まさに停止線を越えて、白い乗用車が交差点に進入してきた。
ドライバーは・・と見ると、顔は明らかに前を見てはいない。
何か話に夢中な様子で、赤信号には全く気付いていないようだ。



 ヤバイッ!咄嗟に数回、断続的に、激しくクラクションを鳴らした。
ハッと気付いたようなドライバー。
激しいブレーキ音が響いて、車体を震わせながら、頭をやや中央に向け、横断歩道
の手前で停止した。危険を察知した中学生は、サドルから腰を浮かせ立ちこぎの状
態で、大きく右に膨らむように回避した。
スローモーションのような光景であるが、瞬間的な出来事である。



 停止線は、団地から延びる道路の向こう側に有り、その道幅が横断歩道までの距
離を稼でいるので事故は免れたのだ。



 「危なかったね」とでも話しているのか、女性ドライバーは同年代と見える助手席
の女性と顔を見合わせている。苦笑いなのか、少しの笑みを浮かべながら次の瞬
間何事もなかったかのように走り去っていった。(続)


(写真:「博物館 明治村」 本文とは無関係)




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