次の小田駅前の広場には、「室町時代の歌人 正徹生誕の地」の石碑が立て
られている。良く知らなかったが調べてみると、この辺りを知行した臨済宗の
僧で歌人でもある、清巌正徹という人物らしく地元につくられた顕彰をする会
が立てたものだと言う。近くには生誕の地とされる場所もあるようだ。
小田駅を出てしばらく進むと線路は高架を降りて行き、そこからされに西進
すると右手に井原鉄道の車輛基地が見えてくる。ここは車庫を構えた施設で、
井原線の全列車をコントロールするセンターが有る。
コントロールセンターの敷地が途切れると、早雲の里・荏原駅が有る。
駅前に早雲の里交流センターが有り、その前の整備に行き届いた小公園のよう
な場所に北条早雲の石像が建っている。
早雲と言えば、駿河や伊豆の国を平定し関東制覇の礎を築いた人物として有名
であるが、この地との関りのことは良く知らず違和感を覚えていたが、ここの
説明版を見て納得した。
それによると早雲は、備中国高越城主の子として生まれ「伊勢新九郎盛時」
と名乗り33歳で京に上るまでここ荏原の庄で武芸と学問に励んだと言う。
荏原の庄の半分を有する領主でもあり、経営には卓越した手腕で領民からも名
君と慕われていて、町の背後の高越城址には生誕地の記念碑も建てられている。
地元では小田原市や三島市など9市2町と共に推進協議会を設立して、「北条
五代」をNHKでの大河ドラマ化を目指そうと活動を続けている。(続)
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