簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

四日市あすなろう鉄道 (東海道歩き旅・伊勢の国)

2023-02-24 | Weblog
 「乗られますか?もうすぐ発車ですよ」



 改札の駅員から声が掛かり、券売機の前でコインを握りしめ、逡巡す
る身を急かせてくる。
ここには床面の一部を透明化し、運転中の車輪や枕木、道床などの様子
が眺められるシースルー車輌もあると言う。
なによりも、ナロゲージの車輌も見逃せない。



 四日市駅前のビジネスホテルで泊まった翌朝、旧東海道筋を外れ、近
鉄の湯の山線も乗り入れているという駅に向かった。

 当地には、私鉄の「四日市あすなろう鉄道」が走っている。
この駅に併設されて、起点である「あすなろう四日市」駅が有る。
鉄道好きには、このままやり過ごすことも出来ず、様子を見に来たのだ。



 この鉄道を調べてみるとその歴史は意外と古く、前身は明治末期に設
立された三重軌道(後の三重鉄道)で、大正元年に南浜田―日永間で営
業運転を始めている。

 三重鉄道時代には、湯の山温泉への直通運転も行われていたらしく、
その後近鉄が三重鉄道を合併し運営していたが、鉄路の廃止、バス運用
の話が持ち上がった。関係者間で協議が進められた結果、平成26年に新
会社が設立され、新たな態勢での鉄道運営が決まった。



 あすなろう四日市駅と内部駅を結ぶ内部線と、途中日永駅から分岐し
て西日野駅に至る八王子線がある。
路線総延長5.7㎞、9駅で運営され全線電化だが、全てが単線だ。
軌間が762mと言うから、特殊鉄道である軽便鉄道の線路幅である。



 内部線は、ほぼ旧東海道に沿って走っている。
乗れば、ふたたびここまで戻って街道を歩くことはまずなく、これまで
続けてきた東海道完歩は夢と霧散する。

 「どうする、どうしょう・・。」
散々迷った挙げ句、発車の案内に急かされホームに走った。(続)





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