簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

碓氷貞光のちから餅(JR乗り潰しの旅・信越本線)

2019-11-11 | Weblog


 1号トンネル(187m)を抜けるとその先に、「ソースカツ丼」の幟旗、
「ちから餅」の看板が立っている。案内板に引かれ、線路跡の法面に切り
込まれた石段を登り旧国道に出ると、道路脇にドライブインが建っている。
そこはドライブインというよりは、気軽に利用できる喫茶店、定食屋と言っ
た風情の店である。



 店内には、軽食のメニューと共に、碓氷峠のアプト式鉄道に関する
貴重な写真が何枚も、所狭しと飾られていて、どれも当時の姿を今に
伝える貴重なものばかりだ。
ここではそんな写真や写真集も売られている。



 この店の名物には「ソースカツ丼」も有るが、やはり250年以上の伝
統の味を伝える「碓氷貞光のちから餅」が知られている。
江戸期安政年間に、安中藩の若い武士による城下から碓氷峠の熊野神社
までの7里7丁の遠駆けの折り、労いに振る舞われた餅が起源と伝えら
れている。



 この餅は、刎石山の四軒茶屋でも販売され、中山道を行く旅人を慰め
たという。更にアプト式鉄道が開通すると、熊ノ平駅での立ち売り販売
も行われた。しかしやがて碓氷新線が開通し、アプト式が廃止され、熊
ノ平駅の営業が終わると、販売も終了し、今日のこの位置に店を構えた
のだそうだ。



 店内ではあんこ餅の他、ダイコンおろしをまぶしたからみ餅、ごま餅、
きなこ餅等も用意されているが、ここでの一押しはやはりあんこ餅であ
ろう。餅は少し柔らかめながら、甘さを控えたきめの細かいこし餡との
相性も良くとても美味しい。一口サイズの楕円形と言うのも良く、暫し
の疲れ休めにはもってこいの味である。(続)





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