簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

三枚橋(東海道歩き旅・相模の国)

2018-06-08 | Weblog



 街道を左に折れ早川に架かる三枚橋を渡り箱根湯本温泉に入ってきた。
遥か前方は箱根の山々の連なりだろうか、深緑の山塊が幾つも重なって見える。



 右手前方に箱根登山鉄道の湯本駅が、その前を流れる川には赤い欄干の橋が
架かり、結ばれた左手には大きな観光ホテルなどの建物が犇めいている。



 県道732号は車の流れも多く、さすが首都圏に近い人気の観光地らしい賑わい
を見せている。そんな道路際には「これより旧東海道 箱根関所まで15K」と書
かれた看板が掲げられ、箱根の懐入りを出迎えてくれる。
その近くの目立たない場所に「旧極楽橋」の記念碑が有った。



 それによるとその昔、この地を流れる早川の幅はとても広く、幾筋にも分かれ、
大きな中洲が二つあり、橋は中洲を結んで三枚架かっていたと言う。
小田原から登ってくると手前の橋が地獄橋、真ん中が極楽橋、三つ目を三昧橋と
呼んでいた。三枚橋と言う地名(橋の名)は、かつてこの地に三枚の橋が架かっ
ていたことがその謂れらしい。



 当時はこの三つの橋を渡り切ると、対岸には領主の菩提寺・早雲寺の総門が有り、
その門内に逃げ込めば重罪人も罪を免れたらしいが、実際には、その手前の極楽橋
を渡れば、役人もお目こぼしをしてくれたので、その名が付いたと言われている。



 一番手前で捕まってしまえば罪の裁きが待ち受けていて地獄、その先の橋まで
たどり着ければ役人の情けが頂けて極楽、更に三つ目の橋を渡り切れば後は仏門
で仏三昧に生きろと言う意味が込められていたらしい。(続)

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