簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

宇野線 (JR乗り潰しの旅・宇野線)

2019-01-11 | Weblog

 宇野線は岡山と宇野の間32.8Kmを15駅で結ぶ路線で明治43年に開業し
ている。
嘗ては首都圏、京阪神や山陰からも、準急の「わしう」(大阪-宇野)、
「砂丘」(宇野-鳥取)等、長距離の夜行、寝台などの列車が何本も
運行されこの線の終着駅を目指していた。





 当時長距離列車の始発駅では座席確保のために早くから駅のコンコースな
どに行列をしたものである。やっとの思いで確保した座席で、列車の揺れに
身を委ね、或は夜汽車の浅い眠りから覚めれば、ここ終点の宇野からは宇高
連絡船に引き継ぎ高松への船旅が待っていて、宇野線は距離こそ短いが本四
連絡の使命を帯びた重要な路線で有った。





 そんな花形路線も、昭和63年に瀬戸大橋が開通するとその役目を終えるこ
とになる。路線は途中の茶屋町から分岐し、瀬戸内海を渡り香川県の宇多津
に到る本四備讃線がメインルートとなると、そこから終点の宇野までの間の
17.9Km(8駅)は完全に取り残され、今では各駅停車しか走らない、ローカ
ル線に成り下がっている。全てが各駅停車で、朝晩こそ岡山発の直通列車が
有るものの、多くは途中茶屋町での乗換を余儀なくさせられる。





 路線の駅々には、今でも長い行き違い線がそのまま残されている。
かつては長大な編成の優等列車や貨物列車などが行き交った路線であるが、
単線で有ったために、駅々には列車交換のための線路が設けられている。
短編成の普通列車しか走らない、そんなローカル線には似つかない、異常
なまでに長い行き違い線は、過去の栄光の歴史を寂しげに静かに物語って
いるように見える。(続)

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