島原半島を巡ると、至る所で雲仙普賢岳の特徴のある溶岩ドームを目にすることに成る。
平成2年11月突然噴火した山は、平成8年5月までの凡そ6年間その活動を続け、付近に
甚大な被害をもたらした。
この噴火活動で形成されて異様な山塊は、普賢岳の山頂よりも高くなり、「平成新山」
と名付けられ、火山活動の終息を宣言されると、今や島原を代表的する景観となり、雲仙
や島原城・武家屋敷と並んで観光客の目を楽しませている。
雲仙が国立公園に指定されたのは昭和9年で日本では一番古い指定であると言う。
その雲仙には、JRの諫早駅前や島原市内からバスが頻繁に出ている。
雲仙の魅力は何と言っても自然の景観や野鳥・高原植物など四季の移ろいが実感
できることであるが、訪れたこの日は生憎の大雨。
重く垂れ込めた雨雲と、降りしきる雨とで周りは乳白色のベールに包まれ何も見えない。
キリシタン殉教の舞台となった雲仙地獄は、噴気孔から水蒸気が吹き上げり、辺りに
硫黄の匂いを漂わせている。雨のせいか立ち込める蒸気が異常に多く衣服がしっとりと
濡れるほどだ。
その近くにある「レトロなおもちゃ博物館」が面白い。
懐かしい映画のポスター、ブリキのおもちゃ、ビー玉、おはじき、メンコなど並ぶ店先は、
まるで昭和の昔にタイムスリップしたようで、思わず手にしたくなるような面白いものが
並んでいる。
ここは名うての観光地、他にもビードロ美術館やガラスの体験工房など、雨が降っても
遊べる施設は整っている。
ここから更にバスで20分ほど西に下りれば、日本一長い足湯温泉で知られる小浜温泉
がある。(続)
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