簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

高山の町並 (JR全線乗り潰しの旅)

2013-05-08 | Weblog
 高山の町は、さすがに名の知れた観光地だけに何処を訪ねても人が多い。



 高山駅から途中小ぢんまりとした姿が美しい三重の塔の有る飛騨国分寺や、飛騨の
匠の、伝統工芸である“春慶塗”を紹介する「春慶会館」を見ながら歩くこと20分ほどの
処に鬱蒼とした森に囲まれた創祀が仁徳天皇御代と言う櫻山八幡宮が鎮座している。



 秋の高山祭りはこの神社の祭礼で、その際引き回される屋台を常設展示した「高山
祭屋台会館」が境内の一角に建っている。
 ここでは23台残る屋台の内、交代で4台の屋台が常設展示されていて、飛騨の匠の
技と絢爛豪華な祭りの様子を間近で体感する事が出来る。





 また、併設された「桜山日光館」では、飛騨の匠の技を引き継ぐ三十三人の技術者
により制作された1/10スケールの日光東照宮の精巧な模型が展示されている。





 江名子川沿いの一帯は風情のある通りだ。
高い石垣は苔むして、その底を一筋の疎水が流れている。周りには老舗の店も多く、
そんな店先を冷やかしながら暫く歩くと、宮川に架かる弥生橋に出る。







 ここにから鍛冶橋に至る通りで毎日行われるのが「宮川の朝市」だ。
川に沿った細い通りに、白いテントを張り、地元のおばちゃん達が元気な声で野菜、
果物、漬物などを売っている。







 鍛冶橋の欄干には、面白い像が設置されている。出雲神話の登場人物に因む像で、
手長像と足長像と呼ばれる像で、この二人は夫婦らしい。(続)



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平湯温泉 (JR全線乗り潰しの旅)

2013-05-06 | Weblog
 奥飛騨温泉郷の一つ、平湯温泉は乗鞍岳の麓、長野県境に近い岐阜県側の標高
1,250mの高所にあり、中部山岳国立公園の一翼を担っている。
ここは高山と奥飛騨や乗鞍・上高地など、近隣の観光地を結ぶ交通の拠点となっ
ており、そのため広大な敷地を持ったバスターミナルも設けられている。
中尾高原から高山に戻るバスも、途中この平湯温泉を経由する。



 バスターミナルには「アルプス街道平湯」が併設されている。
ここには物産館や食事処・休憩所があり、3階にはギリシャ神話をイメージして作られ
た露天風呂「スカイガーデン」もある。
この浴室からは北アルプスが一望で、バスの待ち時間を利用して、ちょっと一風呂に
は格好のロケーションにある。





 また、ターミナル近くには「ひらゆの森」と言う複合宿泊施設が有り、ワンコインで日
帰り入浴が楽しめる。



 施設の目印は玄関前の駐車場の脇に立つ「森の灯台」で、その根元には足湯が設
けられていて、笠が岳を望みながら利用することが出来る。



 合掌造りを模した玄関を入ると広い館内の廊下は畳敷きで、中には食事処、お休み
処、お土産屋さん等が有る。







 乗鞍岳などを熱源とする源泉は濁り湯で、男女合わせて16もの浴槽にかけ流され
ている。男湯には大きな石で組まれた湯船が7つも有り、それぞれの温度や湯のにご
り方は微妙に違っているので、多彩な入浴を楽しむことが出来る。(続)



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新穂高の湯 (JR全線乗り潰しの旅)

2013-05-03 | Weblog
 まだ雨も雪も落ちてきてはいないが、天気は確実に下り坂である。
昨日あれほど綺麗に見えた穂高の山々は、乳白色の分厚い雲にすっぽりと覆われ、
全くその姿を見ることが出来ない。タクシーを飛ばして正解で有った。





 奥飛騨温泉郷は、新穂高、中尾、蒲田などの源泉エリアなどで構成されている。
その一つ、今回宿を取った中尾源泉エリアは、3,000m級の山々に囲まれた小さな
高原に開けた地に、旅館・民宿・ペンションなど25軒が温泉を誇って立地している。



ここからは笠が岳や錫杖岳、焼岳を一望に望むことが出来、高台には公園に足湯も
設けられている。



 その中尾高原に至る入口のバス停の直ぐ前には、「ゆ」と書かれた大きな暖簾の掛る
看板が建っている。その前を通る国道を横切って、蒲田川に架かる橋を渡ると知る人ぞ
知る新穂高温泉の秘湯「新穂高の湯」が有る。



 河原にある、巨大な川石で造られた開放感溢れる混浴の露天風呂で、やや温めの
単純泉が川底から自噴している。
野趣満点の露天風呂では、天気が良ければ川越しに槍ヶ岳を望みながら湯あみを
楽しむことが出来る。



 この露天風呂のすぐ上には橋が架かっているので、湯船は橋の上からは丸見え、
入るにはかなり勇気がいる。





 夏には結構な人が利用するらしいが、広い湯船で泳ぎ、中には浮輪や、遊具を持ち
込み、水着を着用して温泉プールのように利用する家族連れ等も有るとかでマナーの
悪さを心配する声も有るようだ。(続)



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錫杖の思い出 (JR全線乗り潰しの旅)

2013-05-01 | Weblog




 慌ただしく僅かな滞在時間ではあったが、雪の大絶景に満足し最終のロープウエーで
麓駅に戻る。

 

 その日は、奥飛騨温泉郷の焼岳山麓、中尾高原にある「山荘 錫杖」に宿を取った。
目の前には噴煙を上げる焼岳、背後に錫杖岳を望む、混浴露天風呂からの景色が
自慢の温泉宿だ。



 夕暮れて、露天風呂に身を委ね、ふと見上げると雪化粧した笠ヶ岳と錫杖岳がすぐ
そこに見える。「錫杖か・・」
心地よい湯にどっぷりと首まで浸かりながら、ふと一人遠き日の出来事を思い出す。



 もう40年以上も前の事である。
出身校も配属された職場も違っていたが、同期入社のI君とは妙に気が合った。
 当時はお互いにアルコールに弱かったので、夜の町を飲み歩くこともなく、四季を
通じて鈴鹿の山々を何度も一緒に歩き、冬に成るとスキーをしに志賀高原に通った。



 そんなI君は、本格的な登山がしたいからと、地元の山岳会に入会し、離れて行った。
それ以後、なかなか予定が合うことも無く、当然のことのように一緒に山歩きもスキーも
する機会も無い日が続いていたそんなある時、悲報が飛び込んできた。



 今となっては詳細を知る術は無いが、当時の新聞報道によれば山岳会での山行で
錫杖岳に行き、ロッククライミング中滑落したらしい。
山での滑落遭難死、それは僅か20年余りの儚い、余りにも短い青春の終焉であった。



 少し雲が出て来た。天気は確実に下り坂に向かっている。
黒いシルエットとなった錫杖を仰ぎ見て、「どの辺りだったのだろうか・・」と静かに
目を閉じるのである。(続)



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