2016年刊行の東野圭吾の小説。
資産家の相続争いに絡む話であるが、
資産家を題材にした小説は多いけど、
やっぱりお金持ちにはお金持ち特有の問題があるようで。
血縁関係のそうだけど・・・利害関係が絡むと、
さまざまな問題がで起きて来る。
主人公は第三者的な立場から物事を見る事ができる獣医の手島伯郎。
伯郎の父親は絵描きであったが若くして亡くなり、
母親の再婚相手が資産家の矢神家の康治と言う医者。
伯郎は矢神家ではなく絵描きだった父の手島の姓を名乗り、
矢神家とは縁を切っていた。
康治の臨終に際し康治の実の息子で伯郎の弟にあたる明人が
全財産を相続する事になる。明人は事故で死んだ母親の死に疑問を持ち、
矢神家に隠された秘密を暴くため姿を消す。
ある日、伯郎の元に明人の妻と名乗るカエデと言う女性から電話が入る。
一緒にシアトルから帰国したが明人が失踪してしまったので、
矢神家との話し合いの場に同席して欲しいと言うのだった。
カエデが美人だった事で(笑)伯郎は鼻の下を伸ばし、
協力を申し出る。
小説には謎の美女がつきものである。
これで読み手(男性)は前のめりになり小説に入り込むのだ。
主人公も色気を出して関わらなければいいのに、のめり込むのだ。
と言う事でカエデは何者であるのか?
矢神家に隠された秘密とは?
伯郎と明人の母親は事故死ではなかったのか?
2020年にドラマ化され、手島伯郎役は妻夫木聡、
矢神明人役は染谷将太、カエデ役は吉高由里子。