WBO世界Sフライ級チャンピオン WBO世界Sフライ級6位
田中 恒成(畑中) プメレレ・カフ(南アフリカ)
20勝(11KO)1敗 10勝(8KO)3分
田中選手が入場しリングに上がる前にセコンドと整列して、
リングに一礼する姿が好きだ。気づいたのはいつからだろう。
観ている私も気持ちが引き締まる神聖な瞬間。
前回の試合は相手選手が計量をパスできず中止になっただけに、
この試合に賭ける田中選手は相当な気合だったと思う。
写真右側:緑色のグローブが田中選手。
写真右側:黒色のグローブがカフ選手。
1ラウンド:距離の探り合い、田中選手は左ジャブからプレッシャーをかけ、
右ストレート。セコンドの声が聞こえるほど会場は静まり返っている。
カフ選手は不気味な感じで様子を見ている。
(田中選手:10-9:カフ選手)
2ラウンド:カフ選手が左ジャブを突きながらガードを固めて前進。
田中選手は左ジャブからワンツー、カフ選手の空振りが目立つ。
(田中選手:10-9:カフ選手)
3ラウンド:田中選手がプレッシャーをかけて前進、カフ選手の左フック、
左アッパー、田中選手は左ボディ。お互いに動きを読んでいるのか
両選手ともにパンチは空を切る。
(田中選手:10-9:カフ選手)
4ラウンド:このラウンドも田中選手が前進、カフ選手は下がりながら
連打するも空振り。田中選手がコーナーへ詰めるが手数は少ない。
カフ選手の左フック、田中選手は左ボディストレート、左ボディアッパーと
下から攻め、左アッパーから右ストレート。
(田中選手:10-9:カフ選手)
5ラウンド:田中選手が左アッパー、左フック、右フックと打った所に、
カフ選手の右がカウンターで当たり田中選手がダウン。立ち上がると
カフ選手が右アッパー。田中選手はフットワークを使い左ジャブ、
カフ選手が左フック、右フック、左アッパー、右ボディと攻める。
(田中選手:8-10:カフ選手)
6ラウンド:田中選手が左ジャブを突いて回る、カフ選手のワンツー。
田中選手の左ジャブ、カフ選手はワンツーで追い右アッパー。
田中選手は左ボディアッパーからワンツー、カフ選手の右ボディ。
(田中選手:9-10:カフ選手)
7ラウンド:田中選手は左ジャブ、身体で押して右ボディ。カフ選手も
右フックを返すが田中選手は前進してロープに詰めてボディ攻撃。
(田中選手:10-9:カフ選手)
8ラウンド:田中選手の左ジャブにカフ選手がワンツーを返す。
田中選手はボディから右ストレートで前進するがカフ選手が左フックから
右ストレートを当てる。
(田中選手:9-10:カフ選手)
9ラウンド:田中選手の左ジャブ、カフ選手のワンツー。田中選手は
ボディから前に出るがカフ選手の右アッパーからワンツー。田中選手は
左フック、ワンツーで追ってワンツー。カフ選手は左フック、右アッパー、
ワンツーと当てる。
(田中選手:9-10:カフ選手)
10ラウンド:田中選手は左ジャブで追ってワンツー、カフ選手は
左アッパー。田中選手は左ボディからロープに詰めて連打。カフ選手が
右フックを当てるが田中選手はかまわずロープに詰めて右ボディ。
(田中選手:10-9:カフ選手)
11ラウンド:前進する田中選手にカフ選手は左アッパーを当てる。
田中選手は左ボディから右アッパー。カフ選手は右ボディからワンツー、
頭をつけての打ち合い、カフ選手の右ストレートが強烈。
(田中選手:9-10:カフ選手)
12ラウンド:田中選手は左ジャブ、カフ選手はワンツー、左右フック。
田中選手は左ボディ、カフ選手はワンツー、田中選手が細かく連打、
下がるカフ選手を追ってロープに詰めて連打。
(田中選手:10-9:カフ選手)
私の採点では114-113で田中選手の勝利。
公式採点は、114-113、115-114で2者がカフ選手、
1者が114-113で田中選手を支持。
2-1の判定でカフ選手が新チャンピオンとなった。
終わってみればダウンの差かな。
髪をトランクスと同じ紫色に染めたカフ選手は不気味な感じがしたが、
やはり不気味だった。中盤からボディが効いていたように見えたが、
最後まで失速はせず、田中選手にとっては残念な結果となった。