今年はガンディー生誕150年である。
駒込の東洋文庫で行われたセミナーでガンディーについて語った人、
それがこの本の著者・竹中千春氏である。専門はインド政治、国際政治史。
私はガンディーマニアではないのだが、
旅する場所にガンディー所縁の物があれば、
とりあえず見に行く程度のファンではある。
この「ガンディー 平和を紡ぐ人」は2018年に出版された、
ガンディーの伝記本である。ガンディーが暗殺されて70年であった。
この中で竹中氏は、暴力と言う強風が吹いてる現代にこそ、
非暴力を説いたガンディーの人生を語らねばならない、と言っている。
ガンディーの名前は知っているが、
詳しくは知らないと言う人が多いと思う。
あるいは独立活動家になってからのガンディーは知っていても、
生誕からどうして独立運動に進んで行き、
カリスマ的指導者になってしまったのかは知られていない。
私はガンディーファンであるので、
彼が幼少の頃、肉食をしていた事や召使の金をくすねて煙草を買った事や、
怖がりで夜一人でトイレに行けなかった事、
奥さんと一緒にいたため父親の死に目に会えなかった事は知っていた。
しかし彼が弁護士になるためどうしてイギリスに行ったのか、
その時の時代背景や家族の中での立場は知らなかった。
そしてインドへ帰って来て仕事がなかったために、
仕方なく南アフリカへ行かなければならなかった事、
南アフリカでの生活、搾取されていたインド人達との関係、
独立運動へ進んで行った背景。
45歳でインドへ帰国するまで、
人生の大半を外国で暮らしていたガンディー。
イギリスと南アフリカでの生活がなかったら、
独立運動に目覚め指導者になる事はなかっただろう。
取り巻く人々が普通の人間であるガンディーを
カリスマ指導者「マハトマ」にして行ってしまった。
ガンディーの姿を一目見ようとする人々には、
私達と同じ普通の人間であるガンディーが、
聖者・・・いや神に見えただろう。
カーストや宗教、職業や資産に関係なくインド人であると言う、
ガンディーの主張には強く賛同する。
しかしその主張にも関わらず結果的にインドは、
イスラム教徒が大多数を占めるパキスタンと分離独立してしまった。
そしてインド国内的にも国際的にも孤高の人になってしまった彼には、
最終的に死しか残されていなかったのかもしれない。
ガンディーの事を理解したいと思われた方は、
この本を手に取られる事をお勧めする。
にほんブログ村
駒込の東洋文庫で行われたセミナーでガンディーについて語った人、
それがこの本の著者・竹中千春氏である。専門はインド政治、国際政治史。
私はガンディーマニアではないのだが、
旅する場所にガンディー所縁の物があれば、
とりあえず見に行く程度のファンではある。
ガンディー 平和を紡ぐ人 (岩波新書) | |
竹中 千春 | |
岩波書店 |
この「ガンディー 平和を紡ぐ人」は2018年に出版された、
ガンディーの伝記本である。ガンディーが暗殺されて70年であった。
この中で竹中氏は、暴力と言う強風が吹いてる現代にこそ、
非暴力を説いたガンディーの人生を語らねばならない、と言っている。
ガンディーの名前は知っているが、
詳しくは知らないと言う人が多いと思う。
あるいは独立活動家になってからのガンディーは知っていても、
生誕からどうして独立運動に進んで行き、
カリスマ的指導者になってしまったのかは知られていない。
私はガンディーファンであるので、
彼が幼少の頃、肉食をしていた事や召使の金をくすねて煙草を買った事や、
怖がりで夜一人でトイレに行けなかった事、
奥さんと一緒にいたため父親の死に目に会えなかった事は知っていた。
しかし彼が弁護士になるためどうしてイギリスに行ったのか、
その時の時代背景や家族の中での立場は知らなかった。
そしてインドへ帰って来て仕事がなかったために、
仕方なく南アフリカへ行かなければならなかった事、
南アフリカでの生活、搾取されていたインド人達との関係、
独立運動へ進んで行った背景。
45歳でインドへ帰国するまで、
人生の大半を外国で暮らしていたガンディー。
イギリスと南アフリカでの生活がなかったら、
独立運動に目覚め指導者になる事はなかっただろう。
取り巻く人々が普通の人間であるガンディーを
カリスマ指導者「マハトマ」にして行ってしまった。
ガンディーの姿を一目見ようとする人々には、
私達と同じ普通の人間であるガンディーが、
聖者・・・いや神に見えただろう。
カーストや宗教、職業や資産に関係なくインド人であると言う、
ガンディーの主張には強く賛同する。
しかしその主張にも関わらず結果的にインドは、
イスラム教徒が大多数を占めるパキスタンと分離独立してしまった。
そしてインド国内的にも国際的にも孤高の人になってしまった彼には、
最終的に死しか残されていなかったのかもしれない。
ガンディーの事を理解したいと思われた方は、
この本を手に取られる事をお勧めする。
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