2023年の作品、タイトルはヒンディー語で「若い」であるが、
この映画では兵士と言う意味で使用していた。
ポスターに記載がある通り2023年の興業第一位の
大ヒット映画。ボリウッド映画界の帝旺キング・カーン主演。
シャー・ルク・カーンにしては珍しく娯楽大作でありながら、
インド社会への痛烈なメッセージをたたきつける作品でもあった。
<ストーリー>
ある男が川に投げ込まれるシーンから始まる。
男は部族の首領に助けられるが記憶を失っていた。
部族が襲撃された時にその男は救世主となり、
部族の少年が男の正体を突き止める事を約束する。
シーンは変わって正体不明の男がムンバイのメトロをハイジャックする。
警察では有能な交渉人ニルマダ(ナヤントラ)を立てるが、
男は乗り合わせた少女の父親に身代金を要求する。
男の正体は? そしてその目的は?
男は少女の父親に振り込ませた身代金を、
悪人からの借金を苦に自殺せざるを得ない状況に追い込まれている、
大勢の貧しい農民たちの口座に送金し現場から逃走する。
乗り合わせた乗客は犯人の目的と手法に感銘を受け、
証言を拒む。犯人は少女に父親への伝言をする。
帰宅した少女が父親に告げたのは男の名前だった。
「ビクラム・ラトール」。
ビクラム(シャー・ルク・カーン)は軍人である指令の為に、
1986年に舞台を率いてテロ地帯に乗り込むが粗悪な銃の為に、
部下を失ってしまう。ビクラムは武器を調達した武器商人のカリ
(ビジェイ・セトゥパティ)をつるし上げるが、
恨みをかった事により暗殺され、妻アイシュワリヤ(ディーピカ・
パドゥコーン)は無実の罪で捕えられ死刑に処せられた。
死刑に処せられる際にアイシュワリヤが妊娠している事が判り、
インドの法律で子供が5歳になるまで刑が止まる。
生まれた子供をアザードと名付け女子刑務所の所長に教育を託し
アイシュワリヤは死刑となってしまう。
成長したアザード(シャー・ルク・カーン二役)は、
両親の仇を討つために女子刑務所の囚人を味方につけ、
今回の事件を企てたのだった。
アザードは義母から結婚を勧められており、
その相手として現れたのはニルマダの娘スージーだった。
スージーに気に入られたアザードはニルマダと結婚する事になるが、
素性を告げようとした時にカリの襲撃を受ける。
一方、父親のビクラムは記憶は失っているものの、
身体能力や戦闘能力は以前のままであり、
昔の部下たちと一緒にアザードを救いに現れる。
あとは観てのお楽しみである。
あまり全てを描いてしまってもねぇ・・・
今回は娯楽性よりメッセージ性の強い作品となっているが。
武器商人への警告、汚職政治家や警官への警告、
虐げられている貧しい農民への救済、大気汚染や公害、
選挙制度や選挙への取り組み方への警告など、
インドが取り組まなければならない身近な問題を浮き彫りにした。
シャールク・カーンは1965年生まれの59歳であるが、
親子二役よ。実際にはすっかり父親(ビクラム)の年齢だけど、
息子(アザード)をやっても違和感ないし、若いなぁ。
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