あの世とこの世をつなぐ 被災地で“幽霊タクシー”が話題
週刊女性PRIME 3月11日(金)16時0分配信
『あの世とこの世をつなぐ 被災地で“幽霊タクシー”が話題
被災地のタブーにまじめに挑んだ東北学院大・工藤優花さんの卒論が大反響。宮城・石巻のタクシー運転手に聞いてみると……。
タクシーの運転手が後部座席を振り返ると、乗せたはずのお客さんが消えていた。よくある怪談話のパターンだが、被災地のそれは結末がだいぶ違う。
《震災から3か月くらいかな? 記録を見ればはっきりするけど、初夏だったよ。深夜に石巻駅で待機していたら真冬のふっかふかのコートを着た女の人が乗ってきてね…》
東北学院大学4年の工藤優花さん(22)が卒業論文のテーマに選んだのは、『被災地のタクシードライバーの幽霊現象』だった。冒頭の証言は、工藤さんが約1年かけて運転手から聞き取った体験談のひとつ。タクシーに乗り込んだ30代くらいの女の人は、運転手に「南浜まで」と告げた。
「あそこはもうほとんど更地ですけど、かまいませんか? どうして南浜まで? コートは暑くないですか」
そう尋ねる運転手に対し、震える声でこう返したという。
「私は死んだのですか」
驚いた運転手が「え?」とミラー越しに後部座席を見ると、女の人は消えていた……。
別の運転手は、真夏の深夜にコートやマフラーをした小学生くらいの女の子を乗せた。自宅に着くと「おじちゃんありがとう」と言ってスーッと消えた。降りるとき、確かに手に触れたという。
なぜか若い乗客ばかり。ほかにも幽霊とは思わず実車のメーターを回し、自腹を切った運転手もいる。
宮城県石巻市によると、太平洋沿岸部に広がる同市では、東日本大震災による直接死・間接死と行方不明者を合わせると3975人を数える。
工藤さんはその中心部のJR石巻駅に毎週通い、客待ちするタクシー運転手100人以上に幽霊の話を聞いて回った。被害の大きかった地域であり、当然、震災で身内を亡くした運転手もいる。
工藤さんに霊感はない。被災地・宮城県にある東北学院大学の金菱清教授(地域構想学科)のゼミで学び、被災地の死生観についてまじめに突きつめたかった。 しかし、現実には女子大生が「幽霊を……」と話しかけてもなかなか相手にされず、「面白おかしくネタにするな」などと怒鳴られた。目の前で泣かれたこともあった。それでも7人が不思議な体験を話してくれた。
「彼女は調査中、4、5回は“やめる”と言いました。就職活動をしなくちゃいけないとか言って。そのたびに“絶対にいい研究になるから”って励ましました」(金菱教授)
ゼミ仲間も『慰霊碑』『震災遺構』『墓』『葬儀業者』『消防団の死生観』『原発避難区域の猟友会』と腰が引けそうな難しいテーマに挑んでいる。
金菱教授が編者としてまとめたゼミ生の論考集『呼び覚まされる霊性の震災学』(新曜社)が1月下旬に刊行されると国内外で話題になり、2月下旬に同大学で緊急シンポジウムが開催された。緊急シンポで工藤さんは、こう明かした。「幽霊を乗せたタクシー運転手は、霊に畏敬を感じている」
つまり、敬意を抱いているということ。恐怖におののくだけの怪談話とは結末が異なり、どこか温かみがある。
実は記者も、石巻周辺で幽霊の目撃談を耳にしたことがある。震災の遺族から直接聞き、リアクションに困った。あらためて石巻駅でタクシー運転手に聞いた。「南浜町の工事現場に男の幽霊が立っているらしい。霊感の強い人は昼間でも見えるって」(60代の男性運転手)
「自分で死んだことに気づいていない幽霊が沼の縁に現れる」(50代の男性運転手)
40代の男性運転手の案内で南浜町に向かった。
「震災翌日、火の粉と煙で空爆されたみたいだった。身内をここで亡くしたので、どうしても来たくなる。でも来ると具合が悪くなる」(運転手)
旧北上川にかかる日和大橋に向かった。大きなアーチがかかった高さのある橋だ。
「震災時は大渋滞して、津波がきたとき橋の上に止まっていた車だけ助かったという。高い橋なので津波をかぶらなかった。それで橋に登ろうとする霊さん(幽霊)が出るようになって、一時、夜間通行止めになりました」
別の橋では乗客から「この橋は幽霊が集団で登って来るから渡らないでくれ」と頼まれたこともあるという。 幽霊を乗せたタクシー運転手から話を聞くことはできなかった。しかし、幽霊を「霊さん」と呼んだり、「さまようのもわかる」などと理解を示す運転手が多かった。
工藤さんが聞き取りした運転手は「幽霊が出たら、また乗せるし、普通のお客さんと同じ扱いをする」と話した。なぜ、石巻のタクシー運転手は幽霊に畏敬を感じるのか。工藤さんは考察する。
「ドア・トゥ・ドアの役割を担い、震災を理解し、同郷の地域愛があるから」
タクシーは客を選ばず、個室空間でどこへでも連れて行ってくれる。
大切な人にもう1度会いたい。夢でも幽霊でもいい。この世では、2度と会えない人とそうやって会おうとする。大切な人と会う夢を見ることができた朝は、夢から覚めても満足感が残ったりする。
あの世でも、それはきっと同じだろう。』
東北学院大学女子大生が、「人間の霊魂」の問題に取り組むのは、キリスト教であろうと仏教であろうと違いは有っても皆目指すところは、皆同じと思います。神仏を恐れない人間が、男女を問わず最近増えました、
東日本大震災で、被災地の皆方はこの世の地獄を目の当たりに見られたです。
「人間愛」を貫くのが、キリスト教精神の教えでは有りませんか。
明日から春のお彼岸の入りです。
あの世の世界とこの世の中世界は、つながっていると思います。、
三次元世界と四次元世界も繋がっていると研究で証明されています。
火の玉は、死んだ人の骨から出る燐と言われています。よく墓地などでも出ているそうです。
「人間の魂の尊厳」を忘れてはならないと言うあの世からの現世の私たちへのお知らせと思います。
亡くなった方々は、心霊の世界で、この世の人たちの行動を見ておられると言うことです。