安倍首相が会見で語った「病状」が矛盾だらけ!「潰瘍性大腸炎の兆候」「体調異変」と説明した時期に連日会食、しかも仏料理にステーキ
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2020.08.29 安倍首相の病状説明に矛盾 「体調異変」と説明した時期にステーキ リテラより、転載させて頂きました。
8月17日、安倍首相が慶應義塾大学病院を受診したというニュースが流れた直後、本サイトは「公然の受診や健康不安情報流出は安倍首相の“政権投げ出し”を正当化するための演出ではないか」という疑惑を指摘した。
昨日28日の辞任表明会見をみて、その疑惑はますます濃厚になったというべきだろう。それは、安倍首相自身の病気や健康状態、辞任決断の経緯などに関する説明が、矛盾だらけのシロモノだったからだ。
まず、安倍首相は、今回、辞任を決断した原因が持病の潰瘍性大腸炎の再発であるとして、その経緯をこう語った。
「本年、6月の定期健診で再発の兆候が見られると指摘を受けました。その後も薬を使いながら、全力で職務に当たってまいりましたが、先月中頃から、体調に異変が生じ、体力をかなり消耗する状況となりました。そして、8月上旬には潰瘍性大腸炎の再発が確認されました」
つまり、安倍首相は、6月の段階で潰瘍性大腸炎再発の兆候があることを知り、7月中頃には体調が悪化していたというのだが、しかし、それにしては安倍首相、その6〜7月にやたら会食ざんまいの生活を送っているのだ。
首相動静から、ざっとあげてみよう。まず、6月19日には、東京・虎ノ門のホテル「アンダーズ東京」のレストラン「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」で麻生太郎副総理兼財務大臣、菅義偉官房長官、自民党の甘利明税制調査会長と会食しているが、この店は〈高温のオーブンで香ばしくジューシーにグリルした熟成肉〉(HPより)がウリの店だ。
安倍首相はその翌日、6月20日にも永田町の「ザ・キャピトルホテル東急」のレストラン「ORIGAMI」で秘書官と食事。さらに、6月22日には、丸の内の「パレスホテル東京」の日本料理店「和田倉」で自民党の細田博之・元幹事長と、6月24日には赤坂の日本料理店「たい家」で自民党の二階俊博幹事長、林幹雄幹事長代理と食事している。
安倍首相が「体調に異変が生じ、体力をかなり消耗する状況になっていた」と説明した7月中旬以降もこの会食ざんまいは変わらない。というか、6月よりさらに料理がこってりしている感じさえする。
7月21日には松濤のフランス料理店「シェ松尾 松濤レストラン」で長谷川榮一首相補佐官、前秘書官の鈴木浩外務審議官、秘書官らと食事し、翌日22日には銀座のステーキ店「銀座ひらやま」で二階幹事長、林幹事長代理、自民党の元宿仁事務総長、野球の王貞治氏、俳優の杉良太郎氏、政治評論家の森田実氏、洋画家の絹谷幸二氏と会食。
さらに、7月30日には、丸の内の「パレスホテル東京」内の「和田倉」で自民党の岸田文雄政調会長と会食している。和田倉は日本料理店だが、新聞各紙の報道によれば、安倍首相はここでもステーキを注文。鶏の生姜焼きを注文した岸田政調会長とビール、ウイスキーの水割りを酌み交わしたという。
これがほんとうに「潰瘍性大腸炎の再発の兆候」があり、「体調が悪化」した人の食生活なのだろうか。潰瘍性大腸炎の活動期は、消化しやすく、高たんぱく・低脂肪の大豆製品や鶏肉、魚類などが推奨され、脂肪の多い食品や、油を使用している料理、アルコール類は控えめにするよう指導されるはずなのだが……。 つまり、安倍首相は、6月の段階で潰瘍性大腸炎再発の兆候があることを知り、7月中頃には体調が悪化していたというのだが、しかし、それにしては安倍首相、その6〜7月にやたら会食ざんまいの生活を送っているのだ。
首相動静から、ざっとあげてみよう。まず、6月19日には、東京・虎ノ門のホテル「アンダーズ東京」のレストラン「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」で麻生太郎副総理兼財務大臣、菅義偉官房長官、自民党の甘利明税制調査会長と会食しているが、この店は〈高温のオーブンで香ばしくジューシーにグリルした熟成肉〉(HPより)がウリの店だ。
安倍首相はその翌日、6月20日にも永田町の「ザ・キャピトルホテル東急」のレストラン「ORIGAMI」で秘書官と食事。さらに、6月22日には、丸の内の「パレスホテル東京」の日本料理店「和田倉」で自民党の細田博之・元幹事長と、6月24日には赤坂の日本料理店「たい家」で自民党の二階俊博幹事長、林幹雄幹事長代理と食事している。
安倍首相が「体調に異変が生じ、体力をかなり消耗する状況になっていた」と説明した7月中旬以降もこの会食ざんまいは変わらない。というか、6月よりさらに料理がこってりしている感じさえする。
7月21日には松濤のフランス料理店「シェ松尾 松濤レストラン」で長谷川榮一首相補佐官、前秘書官の鈴木浩外務審議官、秘書官らと食事し、翌日22日には銀座のステーキ店「銀座ひらやま」で二階幹事長、林幹事長代理、自民党の元宿仁事務総長、野球の王貞治氏、俳優の杉良太郎氏、政治評論家の森田実氏、洋画家の絹谷幸二氏と会食。
さらに、7月30日には、丸の内の「パレスホテル東京」内の「和田倉」で自民党の岸田文雄政調会長と会食している。和田倉は日本料理店だが、新聞各紙の報道によれば、安倍首相はここでもステーキを注文。鶏の生姜焼きを注文した岸田政調会長とビール、ウイスキーの水割りを酌み交わしたという。
これがほんとうに「潰瘍性大腸炎の再発の兆候」があり、「体調が悪化」した人の食生活なのだろうか。潰瘍性大腸炎の活動期は、消化しやすく、高たんぱく・低脂肪の大豆製品や鶏肉、魚類などが推奨され、脂肪の多い食品や、油を使用している料理、アルコール類は控えめにするよう指導されるはずなのだが……。
■体調を理由に辞任表明しながら、同じ会見で「私の体調のほうは絶対に大丈夫」と豪語
また、辞任を決断したというタイミングの説明も不可解だ。安倍首相は「先週と今週、検査を受け、今週の診察を受けた際に判断をした。月曜日に」と答えたが、一方で、「新しいお薬を使いまして、2回目のときにですね、検査もおこなったんですが、効果が出ているということでございました」とも答えている。
つまり、今週月曜日、2回目の検査のときに効果が出ていることがわかったのに、逆に辞任を決めたというのである。
しかも、説明を聞く限り、現在の病状もまったく逼迫したものにはみえない。安倍首相は今後、入院するわけでも静養するわけでもなく、「次の総理が任命されるまでの間、最後までしっかりとその責任を果たしてまいります」と宣言。質疑応答でも、「幸い、いま、新しい薬が効いておりますので、(次の総理が決まるまで)しっかりと務めていきたいと、こう思っております」と繰り返し、さらに、ロイターの記者が次期総裁決定までの期間を質問すると、こう答えた。
「ま、これは、私の体調のほうはですね、基本的には、その間は絶対に大丈夫だと、こう思っております」
「私の体調は絶対に大丈夫」──。これって、安倍首相の体調がいますぐ辞職しなければならないようなものではまったくなかったということではないか。
にもかかわらず、安倍首相がこのタイミングで辞任を決断したのはなぜか。答えはただひとつ、コロナが招いた危機的状況に嫌気がさし、政権を投げ出してしまったのである。
「安倍首相がやる気がなくなっている、辞めたがっているという話は、すでに5月くらいから出ていて、週刊誌が書き立てていたからね。6月になると、それに拍車がかかって、判断能力が停止しているのかと思うくらい投げやりな態度を示すことも珍しくなくなった。それと、6月に国会を閉じた後は、とにかくもう国会に出たくない、の一点張り。病気以前に、モチベーションが完全に低下していた」(政治評論家)
しかも、これから安倍首相を待ち構える事態は、さらに厳しくなるのが確実視されていた。新型コロナ感染は一向に収束する気配を見せず、対応の失態が次々明らかになる。経済はこれからますます悪化するのに、アベノミクスで金融緩和を限界までやっているため打つ手がない。政権浮揚のために一縷の望みを賭けてきた東京五輪は中止の可能性が高く、年金積立金の巨額損失や財政悪化など、自らの政策と政権運営のデタラメがバレて、責任を問われる問題が次々浮上する。
おそらく、安倍首相はこれ以上政権に居座っても良いことはない、むしろこれまでの失政を追及され、責任をとらされると判断し、かなり早い段階で、総理在任最長記録を打ち立てた後の辞任を決めていたのではないか。
そして、その日に向けて健康不安情報を少しずつ流し、潰瘍性大腸炎が再発したことを理由にして、辞任した。
潰瘍性大腸炎の再発が「仮病」だとまで言う気はないし、実際、自分への批判が高まったストレスで持病が悪化した可能性もあるが、しかし、前述したように、それは少なくとも辞任が必要なほどではなかった。賭けてもいいが、6月くらいの時点で支持率が回復していたら、もしくはコロナ感染が収束して東京オリンピック開催が確実になっていたら、安倍首相は絶対に辞任なんて表明しなかったはずだ。
■安倍首相はもう元気 会見では「次なる政権に対して、影響力を発揮したい」と本音ポロリ
そう考えると、これはまさしく第一次安倍政権の再現と言ってもいいだろう。第一次政権の辞任の理由も、いまは「持病の潰瘍性大腸炎が悪化したから」ということになっているが、これは完全に後付けで出てきたものだ。
当時、第一次安倍政権では、次々と大臣の「政治とカネ」問題が噴出して“辞任ドミノ”が起こり、さらには「消えた年金」問題が追い打ちをかけ、2007年7月29日の参院選で安倍自民党は惨敗。与野党勢力が逆転する「ねじれ国会」となって、様々な法案審議がストップした。すると、それからわずか約1カ月半後の9月12日、安倍首相が唐突に辞意を表明するのだが、この辞任会見で安倍首相が語った理由は、テロ対策特別措置法に基づく海上自衛隊のインド洋での給油活動を続けるために「私が辞することによって局面を転換したほうがよいだろうと判断した」というものだった。
翌13日に慶應大病院に入院し、24日にあらためて会見を開いて、「この1カ月間、体調は悪化し続け、ついに自らの意思を貫いていくための基礎となる体力に限界を感じるに至りました」と健康問題が理由であると修正したが、この時点でも「潰瘍性大腸炎」だとは一言も言わなかった。公表された医師団の診断も強度のストレスと疲労による「機能性胃腸症」というものだった。
ところが、翌2008年1月発売の「文藝春秋」に安倍首相は「わが告白 総理辞任の真相──突如、襲った体の異変。今、初めてすべてを明かす」と題した手記を発表。そこで「潰瘍性大腸炎」という持病を抱えていることを告白して、辞任を正当化。これが復活の狼煙となって、最終的に政権に返り咲くわけだ。
今回は辞任発表と同時に「潰瘍性大腸炎」を持ち出したという違いはあるが、やり口はこのときと同じなのではないか。辞任の本当の理由は政治的に追い詰められ、嫌気がさしたからにすぎないのに、政権投げ出しを正当化するために潰瘍性大腸炎を持ち出す──。
昨日、立憲民主党の石垣のりこ参院議員が安倍首相の辞任を受け、「『大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物』を総理総裁に担ぎ続けてきた自民党の『選任責任』は厳しく問われるべき」とツイート、大炎上しているが、この指摘はけっして間違ってはいない。
おかしいのは「病気をネタに攻撃するのは不謹慎だ」「人の病状を取り沙汰する行為は醜い」「病気で弱っている人を叩くな」「仮病扱い」などといって、追及を封じ込める意見のほうだ。
何度も言うが、相手はその政策判断によって国民の生命や生活が一変するような権力を握っている一国の総理大臣なのだ。そんな人物が自ら健康不安情報を流しているのだから、その真偽や詳しい病状を追及するのは当然だろう。
ところが、この国のマスコミはそういうくだらない批判に怯えて、追及や検証を放棄。その結果、安倍首相のような無責任な総理大臣を復活させ、同じことを繰り返させてしまった。
いや、それは過去形ではない。今回の辞任会見で、テレビ朝日記者の「今後、対中・ロシアなどの外交に取り組まれる意欲はありますか?」という忖度丸出し質問に、安倍首相はなんと、こう答えたのである。
「次なる政権にですね、対しても、影響力……ま、当然のことなんですが、いち議員として協力してしっかり支えていきたいと思います」
聞かれてもないのに「次なる政権に対しても影響力」と宣言……そう、この男、コロナの重圧からまんまと逃れてすでに元気を取り戻し、院政を敷く気満々なのである。安倍応援団の「病気で弱っている人を叩くな」などという圧力に従っていたら、みたび無責任男の復活を許すことになるだろう。