新型コロナウイルスの新規感染者数の減少が緩やかな状況の中、オミクロン株の後遺症に悩む人が急増している。

治療に取り組む東京都内のクリニックを取材した。

渋谷区の「ヒラハタクリニック」の新型コロナ後遺症外来は、先週、およそ350人の患者を診察した。

患者は、1月下旬から、およそ1.5倍に増えている。

40代患者「すぐ疲れるので、朝起きて、洗濯とかはできるけど...」

医師「続けてやったら調子悪くなる?」

患者「(動けるのは)午前中だけで、午後熱が出るとか」

1月下旬にオミクロン株に感染したとみられる女性は、自宅療養中は、風邪のような症状だった。

しかし、発症からおよそ10日後に、胸の痛みなどの症状が出始め、いったんは仕事に復帰したが、現在は、休職を余儀なくされている。

40代女性「(職場復帰して)4日目、いきなり職場でつらくなっちゃって。本当に立てなくなって、早退をお願いして、耳とか聞こえてるし、頭も(意識も)あるんだけど、動けなくなるんですよね、それが結構こわくて」

平畑院長は、感染後は、強い倦怠(けんたい)感に襲われるなど、短期間で症状が悪化したり、長引くこともあるため、後遺症を訴える人への理解を呼びかけている。

ヒラハタクリニック・平畑光一院長「筋痛性脳脊髄炎や、慢性疲労症候群に非常に近い状態まで、一気に2週間でなってしまっているということが見られています。オミクロン株(の症状)が軽いというのは、最初だけの話であって、その後、どうなるかっていうのは、全然別の話になりますので、やはり感染予防をしっかりしていく必要があると思います」