五輪疑獄=安倍・森・石原が本命<本澤二郎の「日本の風景」(4665)
<片手落ちの検察の甘すぎる捜査に国民は納得しない>より、転載させて頂きました。
7・8安倍銃撃事件のあとから始まった東京五輪疑獄捜査について、市民の評価は分かれる。「よくやっている」との見方がある一方で、多くの国民は「雑魚ばかり捕まえて本丸の森喜朗を任意の事情聴取で放免してしまった。清和会内閣に検察も手が出ないのだ」と片手落ちの捜査に反発している。
この重大過ぎる五輪疑獄は、フクシマ放射能汚染問題を隠し、東北復興を遅らせた悪質すぎる安倍事件である。2012年12月に第二次安倍内閣が発足した直後に安倍は、電通の高橋治之に押し付けていたことが判明している。「逮捕はさせないから」といって、事実上「手段を選ばずにやれ」と指示していたというから、安倍の五輪利権に掛けた野望はすさまじい。
そもそも安倍家と高橋家は親類関係といい、治之の実弟-治則は安倍の父親の晋太郎支援者だった。地元の豪邸は、彼の支援で建設されたほど。それにしても「逮捕させない」という検察を手玉に取る手口は、福田赳夫以来の清和会の検察操作の伝統で知られる。安倍の検事総長・人事に異様な対応をしたことも理解できるだろう。岸・福田・安倍の清和会にかかっては、法務検察・法の下の平等は、絵に描いた餅でしかないことが、以上の説明で十分だろう。
世界に向かって安倍の口癖だった「法の支配」の意味するところが、これである。主権者は本当に馬鹿にされてきた。彼ら清和会にとって、権力の乱用は常識の範囲だった。こんな政権を、合わせて10年存続させてきた日本人・官界・議会と司法の腐敗を露呈して余りあろう。
さて安倍に五輪開催を売り込んだ人物は、電通以外には石原慎太郎と森喜朗であろう。その利権の巨大さを教え込んだのは電通に違いない。安倍の祖父・岸の電通人脈は、満州国傀儡政権以来からだから、古くて深い。
安倍を五輪開催に追い込んだ犯人は、岸の配下で知られる石原と森であろう。日中国交正常化のさい、二人とも岸の指示に従って、自民党極右勢力の青嵐会で暴れまくった。石原が息子のオウム真理教問題で、衆院議員を辞任した石原の次の狙いは都知事就任。狙いは五輪開催だった。岸の満洲人脈が作動して実現にこぎつけるのだが、石原は成功しなかった。
ヒトラーを引き合いに出す必要もない。スポーツは人々の政治感覚を狂わせる効果が絶大だ。安倍がNHK人事に執着すると、途端にスポーツ報道が圧倒するようになった。岸の仲間だった原子力ムラの正力松太郎は、読売新聞で改憲軍拡路線の太鼓持ち死ながら、スポーツ芸能に力を入れた。そのための日本テレビだった。電通との関係強化で部数と広告を伸ばしてきたことで知られている。朝日を抜いた理由でもあった。岸はCIAお工作で政権を手にした。正力もCIA協力者で知られた。
目下の五輪疑獄捜査は、要に手を入れない画竜点睛を欠く捜査といえる。安倍・石原・森の利権犯罪から逃げている。
<相変わらずマスコミ操作の電通に徹底メスを入れない法務検察>
電通と政府自民党の関係は、岸の満洲人脈からだから、長期間に渡っている。福田と安倍を経由している。お互い身内同士なのだ。日本最大の悪徳企業といえる。真実の報道も、電通ににらまれると、ゴミ箱に捨てられる。
70年代に自民党本部職員だった人物によると、電通職員は毎日用もないのに平河町の自民党本部に姿を見せていた。自民党本部担当の平河クラブの政治記者も分からなかった。ついでに言うと、戦前の国家神道の流れを引きずる神道政治連盟も自民党本部に潜在していたが、政治記者の目に届くことはなかった。
いま「神国日本」という途方もない野望が浮上していると聞く。別の機会に書かねばなるまい。安倍や森が先導している不気味な日本会議のことだ。カルトは統一教会だけではない。五輪捜査の恥部は電通首脳部にメスを入れない点である。岸の右腕となったアヘン王・里見甫から抉り出す必要がある。
<「なぜサメのノーミソを逮捕しないのか」が大衆の疑念と怒り>
永田町では、森のことを「サメのノーミソ」と評している。清和会関係者でないと、正確には判らないだろうが、最近では庶民大衆も口にするようになった。
竹下登によると、森の評判はぱっとしない。同じ早稲田の商学部OBとはいえ、彼によると表口と裏口があるというのだ。本人の話だから森も否定できない。
「日本は天皇中心の神の国」などとほざいて失脚した。そもそも裏談合で首相になった人物である。検察が捜査に配慮する点が怪しい。大衆の疑念と怒りは、膨らむ一方である。岸田沈没にも一役買っている。
<「小池―小泉も危うい」との指摘も>
小泉純一郎は間もなく81歳になる。米ジャパンハンドラーズから特訓を受けた2世の進次郎の評判もよくない。離婚した妻との復縁をして、世間をあっと言わせてはどうか。
小泉らの支援を受けて都知事になった小池百合子に五輪主宰者知事として問題はないのか。終始清潔にしたものかどうか?東京都の五輪費用に問題はないのか。ないということは考えられない。小池もまた清和会のメンバーであった。指摘する向きも少なくないようだ。
<アベノミクス物価高で泣いている庶民の4兆円五輪賭博に怒り百倍>
世界最大のスポーツの祭典にどす黒いカネが動くことは、もはや国際社会の常識である。札幌市は手を降ろすしかない。東京都と北の札幌市で黒いカネが動く?想像しただけでもうんざりである。
安倍は史上最低の首相を10年も継続して銃弾に倒れた。彼の行政で評価するものは何もない。戦争するプーチンを喜ばせただけだろう。それがなぜ「国葬」だったのか。統一教会問題と共に長く尾を引くことになろう。巨大すぎる負の遺産にたじろぐ国民でいいのだろうか。
利権まみれの底なし沼に対して、筆者は4兆円五輪賭博疑獄と提起してきたのだが、その感は深まるばかりだ。年収100万円、150万円で暮らしている日本人の怒りは、憎さ100倍である。
そこへと輪をかけるような2倍軍拡の戦争準備作戦の強行は、あたかも日本列島を沈没させる精神病内閣そのものだから声も出ない。岸の戦前派政権の継続の恐怖にどう向き合うべきか。日本人は生存をかけた正念場に立たされている。
2022年12月25日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
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