「政府の備蓄米」運用を見直し流通の滞り時は売り渡し可能に…農水相「やると決めたら早く」来週にも販売数量示す 専門家「3〜4割安くなる可能性」
コメの価格の高止まりが続く中、政府は7日、備蓄米をできるだけ早く放出する考えを明らかにしました。
江藤農水相:
入札の実際の概要は、早ければ来週中にはお示ししたい。
2024年夏の令和の米騒動以来、上昇を続けるコメの価格。
コメ5kgのスーパーでの販売価格を見ると、2024年2月は2018円でしたが、9月には3114円になりました。
その後、新米が出荷され、価格が落ち着くかと思われましたが、結局下がらず、1月には3650円にまで上昇しました。
こうした中、注目されているのが、災害や不作など緊急時に放出される政府の備蓄米です。
農林水産省は1月、米の流通が滞っていると判断した場合に放出できるよう運用を見直し。農水大臣の判断で、備蓄米の売り渡しが可能となっていました。
江藤農水相:
やるからには、もたもたするのは良くない。やると決めたら早くやった方が良い。
農水省は、来週にも入札で売り渡す数量などを示し、その後、JAなど集荷業者を対象に入札を行った上で、備蓄米を売り渡す方針です。
流通の円滑化を目的に備蓄米が放出されれば初めてのケースとなります。
これで、米の価格高騰に歯止めがかかるのでしょうか。
専門家は、今より3割から4割安くなる可能性があるとしています。
日本総合研究所のチーフスペシャリスト・三輪泰史さんは「(備蓄米放出で)産地でお米を調達する価格が下がり始めている。だいたい3月下旬ぐらいには、実際に店頭価格が下がったと、色んな地域で実感できるようになると思う」と話す一方で、「やはりまだ今、スーパーマーケットの倉庫にはかなりの量の米が並んでる店もあるので、それをいったん売り切るまでは販売価格を下げることは難しい」としています。
高騰するコメの価格の安定につながるのか、注目されます。