キッチンオムヒコ@長浜市元浜町:淡麗 汐らーめん

11月の初め、紅葉にはまだ早いかもだが伊吹山に行けば美しい山並みが楽しめるかとドライブへ、と、その前に寄ったオム屋さん。

「中華麺のメニューも美味いオムライス屋さん」として、これまでにも何度かアップしているが、久しぶりに訪れてみると麺類のメニューはさらにパワーアップしていた。もとは「和え麺」から始まったオムヒコの麺類メニューは、とうとう本格的なスープを伴うラーメン(このお店流なら「らーめん」か)をレギュラーメニュー化。コレは一度味わわねばなるまい。シオか、ショウユか、少し迷うが、

メニュー画像を大きいのはシオの方なので、こちらを選ぶことにした。

待つことしばし、やがて出てきた「淡麗 汐らーめん」。メニューにあった画像に比べ、具材を極端に器の縁に寄せている。というより、麺の姿をより明確に見せようとする意図を感じる。レアチャーシューなんかは、通常ならそのレアぐらいをよりアピールするように広げて盛るのが一般的だがオムヒコではそうしない。むしろ包み隠すように丸めて鉢の端っこに置く。味わってみると、しっとりした感触、程よい噛み応え、ニクの味じゅわっとなんとも美味い。メンマは上の画像では隠れてしまっているが、ザクボキ感豊かにして独特の味付けに作り手の気の入れようをうかがい知る。そして味玉。「半熟」よりもレア気味に、白身のところなんかは固まる寸前のホントのテロンテロンのところに火加減させながら、単なる煮玉子でなく、ほんのりとダシ感の味付けを含んだ絶品の味玉なのである。かように、タマゴの扱いは流石にオムライス屋さんだ。さらに、スープ。鶏清湯の、タイトル通りの淡麗な味わいはそれだけでも実にいい塩梅なのだが、ここのアンチョビの強い旨味と塩加減が、いっぱいを味わううちの味の変化にとても面白いアクセントをつけてくれるようにできている。ホラ、「鯖のヘシコ」ってあるじゃないですか。あのヘシコをお茶漬けにして食べるときの、汁の中で全般に味の薄いところに箸でつき崩すヘシコから染み出すギュッとくる旨味、あの感じをラーメンで実現しているのだ。「ちょこっとアンチョビを載せただけ」といえばそうかもしれないが、そうすることでこれだけの味わいの幅広さを実現することに、作り手は「気付いている」ことがわかる。

盛り付けの上で、意図的にその姿をアピールさせた捩れ気味ストレートの細麺。淡麗な清湯スープの中で麺の主張を持たせるのは難しいかもしれないが、啜り込んだときの口の中に、もう少し応える食感があればなぁ...と思った。しかし、明らかにこれは片手間に作られたようなものでなく、十分な工夫を重ねて作られた「食べに行くべき」ラーメンだと思う。

いっぽう、同行者は「敢えてオムライスを」ということで、長芋の和風オムライスを選択。

タマゴの上からケチャップのようにかかるヤマイモソースのさらにその上に振りかけられた刻み海苔はまた誰かさんが「惡魔の...」と突っ込みたがるかもしれないが、タマゴに包まれたライスの部分は醤油ベースのタレで作られたもので、そこにヤマイモと海苔が絡まり、更に小皿の付け合わせがいいアクセントになる。これもまた、ちょっと他では味わうことのできぬメニューではなかろうか。

というわけで、すっかり満足した後、晩秋の伊吹山を楽しんだ。

オムヒコオムライス / 長浜駅
昼総合点★★★★★ 5.0

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