紫蔵@茶山

こないだ京都拉麺小路にオープンした壱八家を訪れ、横浜の家系ラーメンの系統を初めて食したのだが、実は壱八家よりも少し早くに、京都の地に横浜家系ラーメンを知らしめたお店がここ紫蔵らしい。
今回食べに行ったのは、このお店がオープンしてから5ヶ月後のことになる。
ノレンをくぐり、引き違いの扉を開け、店内に入る。
なんだかラーメン店にしては高級な設えのカウンター席。入口の左には少し奥まった感じでテーブル席もある。
メニューはシンプル。
「らーめん」か「ちゃーしゅーめん」を「並」「大盛」「ミニ」で選び、醤油の濃さ、油の量、麺の茹で加減調整可。
追加料金100円で味玉・ほうれん草、50円で白ネギ・海苔を足すことが出来る。ごはんは大中小を問わず100円。
ビールは一応置いてはあるが、サイドメニューはなく、飲むところとしての利用には向かない。
初訪なのでふつうに「らーめん」を「並」を茹で加減・スープの調整等にリクエストせず、ドノーマルで注文。カウンター席からスープ鍋の様子は見えないが、やはり壱八屋と同じように、寸胴(と思われる)のとんこつスープを時おり木べらでかき回している。
カウンター席から大将の動きを眺めている間に、ラーメンが届いた。

表面に脂の浮かぶ濃厚そうなスープ、三枚の海苔、ほうれん草、太麺...そのルックスは先日京都拉麺小路で食べた壱八家のラーメンとあまりにも共通している。
それにしても、横浜家系なら家系らしく例えば「紫蔵家」という風にあえて「家」を名乗らないのにはなにか意図があるのだろうか。
以前、紫蔵のラーメンは「家系風」なラーメンだという意味のことを、どこかのサイトかブログかで読んだことがあった。横浜家系のラーメンをよく知らない自分にはなんとも言えないところだが、「横浜家系」と自ら名乗り、今のところ京都拉麺小路以外には神奈川県内にしか展開していない壱八家のラーメンと、ここまでルックスが同じというからには、紫蔵はすでに「家系風」ではなく、家系ラーメンそのものではないだろうか。
食べ始めてみると、濃厚なダシが十分に効いた動物系スープは壱八家で感じた関東的(?)なタレの強さというかカドというかがなく、柔らかい口当たり。自分の好みではこっちの方が良い。
そして、麺。厨房には「酒井製麺」の麺箱があえて酒井製麺であることをアピールするようにいくつも置いてある。
壱八家の麺は長多屋製麺という横浜の麺屋さんだが、酒井製麺は調べてみると、東京都大田区にある麺屋さんらしい。しかしながら、家系のお店の多くが酒井製麺の麺を使用しているようだ。

その麺、シコシコとした食感の心地よい太麺なのはとてもいいのだが、麺が非常に短い。通常のペースでズゾゾと啜り込む途中の半分くらいで麺の方から「ハイ、終わり。」と言われているような短さなのだ。
家系ラーメンをよく知る関東方面の某自作マニアさんによれば、その短さこそが家系であり、元祖吉村家ではかつて1日に千人以上さばいていたらしいので、客の回転が速くなるためだったらしい、とか、滋賀県庁前の某店主からは、普通の中華麺は麺帯を縦に切るけど家系は幅広の麺帯を横に切る、とか、後日になっていろいろ教えていただいた次第である。
なにはともあれ、ついつい壱八家との比較になってしまうが、海苔の質感とキリッと醤油ダレのたつ関東的味わいでは壱八家だが、全般的にみて、二者択一するとすれば紫蔵の方がいいかな?

クルマで行く場合はココが便利かもしれない。





コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 麺や向日葵@... 麺屋七福神@... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。