麺屋 中野 壬生本店@壬生相合町:こくまろらーめん

先週の3店コラボ「極中拳」の大行列がまだ記憶に新しい本日、これまでにまだ味わったことのない麺屋中野のレギュラーメニューを確かめるべく、赴いてみた。

開店時刻の5分ほど前に現地着。先に待っているお客(=ポールポジションゲッター)が一名。早々に開店時刻となり早速にカウンター席に案内される。改めて見てみると、落ち着いた感とちょっとした高級感のただよう店内。そもそも焼肉店の二毛作営業だから、こうなるわけだ。はは~ん。
そんなわけで何種類かあるラーメンのメニューの中でもお店のイチオシは「牛塩らーめん」である様子。メニュー表に小さく「ソルロンタン」と書かれているが、コレ、あらためて調べてみると、「先農湯」であり、「설렁탕」であり、ローマ字転写では”Seolleongtang”となるそうで、どうやらソレ自体は麺とスープが一体となっていることが前提の麺料理ではなく、もともとはスープ料理であるそうな。(コレより先の詳細についてはWikipediaに任せます。)
そんなきっと淡麗な清湯であろう「ソルロンタン」からあらためた「牛塩らーめん」をおすすめとする一方、濃厚豚骨らーめんがあり、中華そばがあり、鶏豚魚介のこくまろらーめんがあり...という構成から、厨房で仕込まれるスープには、牛の清湯、濃厚豚骨、鶏白湯、魚介ダシの4本を確実に揃えておかないことには成立しないことになるのではないか。加えて、「つけ麺」が「別紙ご覧ください。」とあり...


その別紙をご覧すると見てみると、そのつけ汁には醤油・塩・とろろ・ベジポタの種類があり、さらに麺も二種から選べるようになっている。と、まるで水平対向12気筒エンジンを分解して掃除して、さらにソレを組み立てるような複雑さを想像してしまうメニュー構成なのだ。


さらにこの日は、「鶏魚介ラーメン」なる土日10食限定メニューもあったりでちょっと迷ったが、昨日は地元城陽で「こくまろしょうゆ」だったこともあって、なんとなぁーく「こくまろらーめん」を注文。麺の硬さとかタレやネギの多い少ないとかいう細かなリクエストは一切ナシとした。

 

で、程なくしてやって来たのがコレ。器には双喜文と龍をあしらった、ラーメン鉢としては最もオーソドックスなものだが、ネット上に見ることの出来る画像ではこの双喜文と龍の器でないものが多い。と、いうことは、最近になって敢えてこのオーソドキシーを選んできた、ということか。

 

味わってみる。動物系出汁の十分な濃厚さ、濃密さを湛えつつ、魚介風味はその動物系を下から支えているような感じ。動物系出汁には脂分を乳化させたときの重さをほんのりと持たせている。それは意図的にコントロールされて抽出されたものか、偶然の産物か、いずれにしてもこのスープの風味の中で大きな要素となっているように感じた。

チャーシューの、この厚みはイイねぇ。ニク好きな方にはコレの肉マシなど、きっとたまらんでしょうな。

けっこうどっしりとしたこってり感のあるスープに、ほどほどの太さ感のあるストレート麺はよく合っている。


 

あんまり美味いんでついつい全汁。鉢の底には最近、ちょっとお目にかかることのないほどのホネの粉が層になって残る。
かように、丁寧に造られたこってりとしたスープのラーメンを味わいに行くなら、狙って行くだけの値打ちは十分にあると感じた。

ただ、個人的に気に入らないのは、レンゲに田舎杓子を使っていること。この田舎杓子を敢えて起用するメリットとは一体何だろう?
カレーライスを陶器のレンゲで喰うような、あるいは松茸のすまし汁をシルバーウェアのスプーンで掬って呑むほどの違和感ではないけれど、鉢が双喜文に龍なら、やっぱりレンゲもシンプルな白の陶器製のものが似合うのではないか。
お店側としても匙を変えることぐらい、大した投資ではない筈。(実際、自店のラーメンにはどういうレンゲが合うか、試作段階で何十種類の匙を試したお店を私は知っている)
読者の皆様には、コレは変なこだわりととられるかも知れないが、ラーメン自体がとてもよくできているだけに、和装の出で立ちでビシッと決めているのに足元だけプレーントゥー、あるいはスーツにネクタイでバシっと決めているのに足元だけ裸足に雪駄、みたいなチグハグ感が、非常にもどかしく感じられてならないのだ。 
と、今回、忌憚の無いところを敢えて書くのには、今後の進化の気配を非常に感じているからであるのはいうまでもない。
やはり、また行こうと思うお店である。 


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【麺屋 中野】
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 075-841-7722
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麺屋 中野 (ラーメン / 四条大宮駅大宮駅丹波口駅) 
昼総合点★★★★ 4.0

 

 

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