セアブラノ神(開店レセプション)@壬生相合町:背脂煮干しそば

店主中野氏直々に招待をいただいていたので、断る理由もないし、土曜の昼だと予定もバッチシだし、行って来た。

場所は旧麺屋中野壬生本店があったところ。
ここで、中野氏がメニューと営業形態を、がらっと変えてリニューアルするお店。


以前の麺屋中野ではいろいろな種類のラーメン・つけ麺を出していたが、この度のリニューアルでは「背脂煮干し」一本に絞り込んだスタイルで行くらしい。

背脂...といっても、京都に古くからある「ますたに」を源流とする鶏ガラ濃厚スープの背脂醤油なものとは違い、新潟県の燕市や三条市において独特のスタイルを持つようになり、やがて「燕三条系ラーメン」という括りで語られるようになった系統のラーメンを出すことにしたとのこと。

本日はレセプションにつき、メニューの内容はこのようなものだったが...

お店の名刺裏側にある「品書」も「背脂煮干そば」と「ご飯」で、「以上」という潔さ(!)
さらに、営業時間は12:00~14:00と、昼のたった2時間のみ(!!)
なんと、もはやあの谷川米穀店と比肩する営業時間の短さ。そして日曜・祝日は定休ということで、地理的な条件はともかく、食べに行こうとする人によっては非常にハードルの高い営業形態であろう。

店内にはこの度の「背脂煮干しそば」のスペックが掲示されている。

興味深いのは京都府産と書かれた五光醤油と鹿児島県産あさひという組合せ。
調べてみると、五光醤油はココの他に京都のラーメン店では「上々一家」でも使われており、「京都のヘソ」のような存在の醤油らしい。
参考
そして「京都府」というと京丹後市から南山城村まで実に広いが、さらに調べてみると、五光醤油は京都市南区東九条と、実は京都駅から徒歩圏内にあるそうな。
コレに、我々関西人にとってはおそらく非常に甘ったるく感じるであろう九州の、鹿児島の醤油を組み合わせている。ふむ。本場新潟でもそうなのか?いやいやきっと違うだろう。
今回は、いちおう標準タイプにしておこうと思って、背脂の量は普通に、ご飯も一緒に注文。作ってくれる中野氏、麺屋中野時代とは確実に作業の動線がスムースになっている。
今回、先に訪れていた知人の某ヲタがあとで訪れる私ともう一名の同行者に、営業用の本番スープに追い煮干しをしたもの、しないものの二種を比べさせ、意見を聞くよう課題を出したらしい。そこで、二人には二種のラーメンが出された。

こっちが、追い煮干しナシバージョン。


で、こっちが追い煮干し入りバージョン。

....って、見た目では全然変わらない(笑)
食べ進む前に両方のスープを味わい比べてみると...
追い煮干しナシもけっして悪くない。が、追い煮干しがあった方が断然美味い。煮干しの幅のある旨味がじわ~と口の中に満ちて行く。その度合いが全く違うのだ。

そんなニボニボが豊かなところに「普通」といってもタップリとした背脂。千駄ヶ谷ホープ軒のような見た目ながら、ギトギト感は全くない胃に凭れないコッテリ感が良い。

麺は棣鄂得意のゴワゴワとしたテクステュアを感じる極太麺。私は現地で食べたことがないので何とも知らないのだが、いろいろ見聞していると、燕三条系の文法どおりのラーメンなのかも知れない。が、そういうラーメンを専門に出すお店は、今のところ京都ではココが唯一となる。
おさえておきたいのは、地方発チェーン店の京都進出...とかいうのではなく、京都市出身の生粋の京都人である店主が、燕三条系ラーメンの特徴を研究し、店主なりの工夫を加えて作り上げたラーメンを食べさせてくれるお店である、ということ。
実際に食べてみると、シャクシャクとした生タマネギと、白ネギがモノを云うスープであり、基本的には青ネギ大好きな自分が、このラーメンを食べている間中に青ネギならではのネギ感を欲することなく十分にネギ系の葷の味わいを満喫していた。
また、メニュー自体がそうであるとおり、ご飯がよく似合うそれなりの味の強さを持ったラーメンである。
古典的に「濃厚動物系背脂醤油」のラーメン文化が根付く京都で、京都人が新たに作る背脂煮干なラーメン。面白いチャレンジだと思った。

因みに、麺屋中野時代は民芸調の田舎杓子だったレンゲが、今回、質感のある陶器に変わった。


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【セアブラノ神
2013.7.8_開業
12:00~14:00
日曜・祝日定休

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 京都市中京区壬生相合町25-4 デイスターアベニュー1F 


 P:無し(近隣コインパーキング等利用推奨)

 

 

らーめん セアブラノ神ラーメン / 四条大宮駅大宮駅丹波口駅
昼総合点★★★★ 4.0

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