麺屋 一龍@京都市上京区栄町:王道中華そば

昨日に引き続き烏丸今出川付近での業務。だが、この日は半日で撤収完了。この機会に日頃訪れることの少ないところに探りを入れてみることにした。これまで全くノーマークだったが、昨年の11月末にラーメン店として新規開業したお店らしい。そろそろ開業1周年かぁ...。そういう点ではモリンとこと時期的に共通するものがある。実際のお店に行ってみたら、全くイチから突然ラーメン店として開業したというより、以前からここで飲食店を営んでこられてきた店主が、心機一転ラーメン屋に衣替えして始めたっていう雰囲気を感じ取ったのだが真相やいかに?そのあたり詳しいことはわかっていないのだが、店主のツイートを遡ってみると、これは相当な自作マニアだなぁ...ということが見て取れる。

店内、食券制であるのだがこの日はあいにく券売機が故障中とのことで、テーブルに置いてあるメニューを見てからの注文となった。
そのA5縦サイズの「お品書き」はExcelかなにかそういうもんで作られたと思しき文字情報のみの白黒の地味なもの。メニューは「汁あり」と「汁なし」に分かれ、「汁あり」の筆頭には「王道中華そば」が位置付いている。あー、今回はコレだ。ってことで王道の中華そばを注文。

「日本三大銘柄の一つ、秋田県産「比内地鶏」を使った出汁です。当店独自の”呼び戻し”調理により、スープの濃度を一定にしておりますので、いつ食べても必ずご満足いだだけます。先ずは、ご賞味ください。」...これが王道中華そばのスペックだそうな。
比内地鶏の呼び戻し...。「呼び戻し」とは、その店の開店当初からずーっと営業終了後も絶対空にしないというスープ釜があって、毎日その釜の古いスープに、別の釜でとった新しいスープを少しずつ継ぎ足しながら作るという技法を指す。豚骨を主とする動物系を強火でグラグラやって攪拌攪拌して乳化白濁させさらに煮詰めて濃度を上げたような濃厚スープでよくやる手法だと聞く。その呼び戻しを、比内地鶏で???...果たしてそれは、どんなラーメンなのか。と期待しつつ、カウンター席で、ちょうど奈良の「がむしゃら」のカウンターの、アリーナ席のあの作り手と食べ手の極めて近しい距離感にも似た近さで、大将の仕事を観察した。けれど同時に、目の前にある自家製ラー油のキャップが外れて上蓋にタラーリと流れてしまっているのに気づかずそのままにしているあたりに、このお店のスタンスをなーんとなぁーく感じ取ってもいた。

さて「呼び戻し」調理による比内地鶏の「王道中華そば」は、強火グラグラに骨をポイポイガシガシ攪拌乳化煮詰めて濃厚化...を勝手にイメージしていたのとは、まるで違った清湯醤油のすっきり仕立てであった。半熟煮玉子にナルト、海苔。ああ、なるほど。これは確かに「中華そば」の王道をいくスタイルだ。

多加水気味ストレート中細の麺がまとうスープはなるほど、鶏の風味も感じされ、そこそこに品良くまとまっている。豚バラチャーシューも肉っとしている。ザクボキの極太メンマ、食感は良かったが、その味付けがなんだかスープの味に寄り添っておらず...というか、ちょっと古い感じがした。あの味が標準なのか、たまたまそうだったのか?いずれにしても、比内地鶏といえば泣く子も笑う高級ブランド地鶏であることはご案内の通りである。が、そんなブランドに頼らずとも、鶏のまあるい味を活かしたスープを取ることはできると思う。そういう点、この内容で900円という値付けでは、僕のような安いモノ好きは足繁く通いたくはならないなぁ...と感じた。

麺屋 一龍ラーメン / 出町柳駅今出川駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5

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