チャイコフスキーの三大交響曲(4番、5番&6番)はどれもクラシック有数の人気銘柄ですが、人によって好みは分かれるようです。評論家筋に人気が高いのが6番「悲愴」ですが、私は暗くてそんなに好きではないです。イチ押しは第5番ですね。ロマンチックな第2楽章アンダンテ・カンタービレと勇壮な第4楽章が最高ですね。で、今日ご紹介する第4番ですが、感想は「まあまあ」といったところ。第5番より11年前の37歳の時の作曲なので良くも悪くもまだ粗削りな感じです。なんでもこの頃チャイコフスキーは結婚に失敗し、自殺未遂を企てたりとかなり精神的に不安定だったそうで、曲も短調の重々しいムードに覆われています。
第1楽章は19分近くもある長大な楽章で、途中で牧歌的な旋律が何度か現れるものの全体的に重苦しく不安げな旋律が支配的です。第2楽章は緩徐楽章ですが、こちらも哀調漂う旋律。冒頭、オーボエの奏でる物哀しい旋律に引き続き弦のアンサンブルが静かに加わっていくあたりが、何とも言えず暗いです。第3楽章は全編にわたって弦のピチカートと管楽器で構成されるというかなり珍しい構成。後半から徐々に盛り上がっていき、続く第4楽章への橋渡し的な役目も果たしています。そしてこれまで貯めてきたエネルギーを一気に解放するかのようなド派手な第4楽章。前半の暗さを吹き飛ばす盛り上がりで、圧巻のフィナーレを迎えます。生オーケストラで聴くと気持ちいいでしょうねえ。結局、チャイコフスキーが描きたかったのは、絶望の底から生まれる希望ということなんでしょうかね?CDはロシアが生んだ現役最高の指揮者の一人であるワレリー・ゲルギエフが天下のウィーン・フィルを指揮したものです。収録曲は4番のみですが、その分コンパクトにまとまった1枚と言えるでしょう。
第1楽章は19分近くもある長大な楽章で、途中で牧歌的な旋律が何度か現れるものの全体的に重苦しく不安げな旋律が支配的です。第2楽章は緩徐楽章ですが、こちらも哀調漂う旋律。冒頭、オーボエの奏でる物哀しい旋律に引き続き弦のアンサンブルが静かに加わっていくあたりが、何とも言えず暗いです。第3楽章は全編にわたって弦のピチカートと管楽器で構成されるというかなり珍しい構成。後半から徐々に盛り上がっていき、続く第4楽章への橋渡し的な役目も果たしています。そしてこれまで貯めてきたエネルギーを一気に解放するかのようなド派手な第4楽章。前半の暗さを吹き飛ばす盛り上がりで、圧巻のフィナーレを迎えます。生オーケストラで聴くと気持ちいいでしょうねえ。結局、チャイコフスキーが描きたかったのは、絶望の底から生まれる希望ということなんでしょうかね?CDはロシアが生んだ現役最高の指揮者の一人であるワレリー・ゲルギエフが天下のウィーン・フィルを指揮したものです。収録曲は4番のみですが、その分コンパクトにまとまった1枚と言えるでしょう。