ハードバピッシュ&アレグロな日々

CD(主にジャズ・クラシック)の感想を書き留めます

ドヴォルザーク&シューマン/ピアノ五重奏曲

2013-10-04 23:13:01 | クラシック(室内楽)
個人的にはクラシックの醍醐味と言えばやはり重厚なオーケストラサウンドと思っているので、室内楽や器楽曲は滅多に聴きませんが、たまには趣向を変えてピアノ五重奏曲を取り上げてみたいと思います。ピアノ五重奏曲とはピアノと弦楽四重奏(第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)からなる室内楽曲でシューベルトやブラームスも有名な作品を残していますが、今日ご紹介するドヴォルザークとシューマンの作品も同ジャンルの代表的作品として知られています。2人ともロマン派の時代を象徴する作曲家だけあって、作風も明朗でわかりやすく私のような室内楽初心者でもとっつきやすいですね。



まず、ドヴォルザークの方ですが、チェコ国民楽派の開祖だけあってここでもチェコの民族音楽を濃厚に取り入れています。ドゥムカというスラブ民謡を題材にした哀愁漂う第2楽章、一転してフリアントという舞曲を下敷きにした跳ねるような第3楽章が特にスラヴ情緒に溢れています。明るく開放的な第1楽章も素晴らしいですね。一方のシューマンの作品も、ロマン派の王道を行く魅力的な旋律が目白押しです。力強さと美しさが同居した第1楽章、愁いを帯びた第2楽章、スケルツォ風の第3楽章、そして輝かしいフィナーレの第4楽章と続きます。CDはヤン・パネンカ(ピアノ)とスメタナ四重奏団の共演盤を買いました。スメタナ四重奏団はチェコの室内楽団で、名前のとおりスメタナの室内楽曲を得意としていますが、同じチェコのドヴォルザークもお手の物ですし、シューマンでも見事な演奏を聴かせてくれます。
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