本日はジョアキーノ・ロッシーニとフランツ・フォン・スッペ。19世紀のイタリアとオーストリアでそれぞれ活躍した2人のオペラ作家の序曲集を取り上げます。とは言え、最近紹介したワーグナーやヴェルディと違い、この2人についてはオペラ作品自体が上演される機会はそれほど多くなく、もっぱら序曲ばかりが取り上げられることが多いというのが実情です。ただ、ロッシーニの「ウィリアム・テル」序曲にしろスッペの「軽騎兵」序曲にしろクラシック門外漢でも知っている超有名曲なので一聴の価値はあります。ロッシーニ、スッペとも複数の指揮者による序曲集が出回っていますが、今日は2人の序曲がセットになったヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のCDをご紹介します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/d8/430a11a9c0dead0d36ac544454de3dd6.jpg)
まず、ロッシーニから。ロッシーニは生前に39のオペラを残しましたが、ここで取り上げられているのはそのうち有名な「絹のはしご」「アルジェのイタリア女」「セビリアの理髪師」「ウィリアム・テル」の4つ。前半の3つはロッシーニが人気の絶頂だった20代の頃の作品で、木管の歌うようなメロディが奏でられた後、オーケストラが徐々に盛り上がっていくいわゆる“ロッシーニ・クレシェンド”が用いられています。ロッシーニの序曲は他も多かれ少なかれ同じパターンですね。そんな中、「ウィリアム・テル」序曲は一味違っており、ロッシーニが37歳の時に書いた最後のオペラ作品だけあって曲の構成も複雑になっています。最初はチェロによる物哀しいメロディ、続いて大音量による嵐のシーン、そしてイングリッシュホルンによる牧歌的な旋律が続き、いよいよ8分半過ぎにトランペットが高らかに鳴り響き、スイス軍隊の行進を表したあまりにも有名な旋律が出現します。数多くの映画、テレビ、スポーツ番組などでも使用されている実に勇壮なマーチです。
続いてスッペですが、こちらは「美しきガラテア」「スペードの女王」「怪盗団」「軽騎兵」「詩人と農夫」の5作品。一番有名なのは「軽騎兵」序曲で、冒頭部分が野球の応援団のファンファーレ等に使われていますし、中間部分もマーチとしてお馴染みです。他の4作品も似たような行進曲風の作品で、正直ワンパターンなのでじっくり鑑賞するには不向きですが、あえて挙げるなら中間部のワルツが華やかな「美しきガラテア」がお薦めです。
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まず、ロッシーニから。ロッシーニは生前に39のオペラを残しましたが、ここで取り上げられているのはそのうち有名な「絹のはしご」「アルジェのイタリア女」「セビリアの理髪師」「ウィリアム・テル」の4つ。前半の3つはロッシーニが人気の絶頂だった20代の頃の作品で、木管の歌うようなメロディが奏でられた後、オーケストラが徐々に盛り上がっていくいわゆる“ロッシーニ・クレシェンド”が用いられています。ロッシーニの序曲は他も多かれ少なかれ同じパターンですね。そんな中、「ウィリアム・テル」序曲は一味違っており、ロッシーニが37歳の時に書いた最後のオペラ作品だけあって曲の構成も複雑になっています。最初はチェロによる物哀しいメロディ、続いて大音量による嵐のシーン、そしてイングリッシュホルンによる牧歌的な旋律が続き、いよいよ8分半過ぎにトランペットが高らかに鳴り響き、スイス軍隊の行進を表したあまりにも有名な旋律が出現します。数多くの映画、テレビ、スポーツ番組などでも使用されている実に勇壮なマーチです。
続いてスッペですが、こちらは「美しきガラテア」「スペードの女王」「怪盗団」「軽騎兵」「詩人と農夫」の5作品。一番有名なのは「軽騎兵」序曲で、冒頭部分が野球の応援団のファンファーレ等に使われていますし、中間部分もマーチとしてお馴染みです。他の4作品も似たような行進曲風の作品で、正直ワンパターンなのでじっくり鑑賞するには不向きですが、あえて挙げるなら中間部のワルツが華やかな「美しきガラテア」がお薦めです。