久々の更新はジェイムズ・ムーディのプレスティッジ盤を取り上げたいと思います。ムーディについては以前「ムーディ・アンド・ザ・ブラス・フィギュアズ」で紹介しましたが、地味な存在ながら1940年代から2000年代まで長いキャリアを誇る人です。本作はそんな彼が50年代中期にプレスティッジに残した4枚のリーダー作の1枚。録音は1955年12月です。パーソネルはリーダーのムーディ(テナー&アルト)に加え、デイヴ・バーンズ(トランペット)、ピー・ウィー・ムーア(バリトン)、ウィリアム・シェパード(トロンボーン)、ジミー・ボイド(ピアノ)、ジョン・レイサム(ベース)、クラレンス・ジョンソン(ドラム)の計7人。演奏はハードバップですが、この頃のプレスティッジで主流だったアドリブ一発勝負!風のジャムセッションではなく、4管編成で小型ビッグバンド的なアンサンブルを聴かせてくれるところが特長ですね。
ボーナス2曲を含めて全7曲。有名スタンダードは“The Nearness Of You”だけで、後は馴染みのない曲ばかりですがどれも小粋なアレンジが施された軽快なミディアムチューンです。クインシー・ジョーンズのペンによるスインギーな“The Golen Touch”、ハードバピッシュな“The Donkey Serenade”、これもクインシーの手によるソウルフルな“Moody's Blues Again”、タイトルチューンにもなっている14分の大作“Wail Moody, Wail”、そして美しいバラード“Sinner Kissed An Angel”と捨て曲のない充実した構成です。ムーディは曲によってテナーとアルトを使い分けますが、クセのない滑らかなトーンで豊かなメロディを紡ぎ出しています。他のメンバーではデイヴ・バーンズのトランペットが大きくフィーチャーされています。彼もまた過小評価されたジャズメンだと思うのですが、ブリリアントなソロはもっとスポットライトが当たってもいいのではないでしょうか?他はピー・ウィー・ムーアが時折ソロを取るくらいで後はアンサンブル要員です。ラージコンボをまとめるムーディのアレンジャーとしての能力の高さも感じられる作品ですね。
ボーナス2曲を含めて全7曲。有名スタンダードは“The Nearness Of You”だけで、後は馴染みのない曲ばかりですがどれも小粋なアレンジが施された軽快なミディアムチューンです。クインシー・ジョーンズのペンによるスインギーな“The Golen Touch”、ハードバピッシュな“The Donkey Serenade”、これもクインシーの手によるソウルフルな“Moody's Blues Again”、タイトルチューンにもなっている14分の大作“Wail Moody, Wail”、そして美しいバラード“Sinner Kissed An Angel”と捨て曲のない充実した構成です。ムーディは曲によってテナーとアルトを使い分けますが、クセのない滑らかなトーンで豊かなメロディを紡ぎ出しています。他のメンバーではデイヴ・バーンズのトランペットが大きくフィーチャーされています。彼もまた過小評価されたジャズメンだと思うのですが、ブリリアントなソロはもっとスポットライトが当たってもいいのではないでしょうか?他はピー・ウィー・ムーアが時折ソロを取るくらいで後はアンサンブル要員です。ラージコンボをまとめるムーディのアレンジャーとしての能力の高さも感じられる作品ですね。