本日はブラームスのセレナーデ2曲です。セレナーデは日本語で小夜曲とも訳され、もともとは恋人を前に楽器を弾きながら愛を語らうスタイルの楽曲のことを指します。その後、クラシック音楽の世界でもセレナーデと題される曲がたくさん作られますが、特に明確な定義があるわけではなく、交響曲に比べると楽器編成も小さめで演奏時間もやや短めの曲が多いです。モーツァルトの有名な「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、チャイコフスキーやドヴォルザークの「弦楽セレナーデ」がよく知られていますが、いずれも彼らの作品群の中では軽めの曲です。一方、ブラームスの「セレナーデ第1番」は6楽章で約40分と規模的にも大きく、旋律も交響曲を思わせる堂々としたものです。以前紹介したピアノ協奏曲第1番とともにブラームスのキャリアの中でも初期の作品ですが、重厚で風格さえ感じられる曲作りはこの時点で完成されています。ブラームスは完璧主義者で交響曲第1番を完成させるのに20年以上の月日をかけたことはよく知られていますが、個人的にはこのセレナード第1番を交響曲第0番と呼んでもよいぐらいの完成度を誇っていると思います。特に第1楽章と第5楽章のスケルツォ、第6楽章フィナーレは素晴らしいですね。
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セレナーデ第2番は第1番とほぼ同じ時期に書かれたものですが、こちらは5楽章26分弱と第1番に比べると短めの曲です。曲調的にもそこまで重厚な感じはなく、本来のセレナーデの雰囲気があります。軽快な旋律の第5楽章がお薦めです。CDですがセレナーデ第1番は比較的多くの録音があるものの、第2番も収録されているものとなるとガクッと減り、現状国内盤で出回っているのはリッカルド・シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団ぐらいでしょうか?シャイーのブラームス全集の中の1枚です。
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セレナーデ第2番は第1番とほぼ同じ時期に書かれたものですが、こちらは5楽章26分弱と第1番に比べると短めの曲です。曲調的にもそこまで重厚な感じはなく、本来のセレナーデの雰囲気があります。軽快な旋律の第5楽章がお薦めです。CDですがセレナーデ第1番は比較的多くの録音があるものの、第2番も収録されているものとなるとガクッと減り、現状国内盤で出回っているのはリッカルド・シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団ぐらいでしょうか?シャイーのブラームス全集の中の1枚です。