広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

GAOの広告バス

2010-03-29 20:33:34 | 秋田のいろいろ
秋田の路線バスのラッピング広告は、センスがイマイチであることを、以前紹介した。でも、そうじゃないものを数日前に見かけ、今日、撮影できたのでご紹介したい。
(走っているバスを慌てて撮影したため、傾きやブレがある画像もあります)
水色地に金文字の「鰰」が目立つ
このバス会社標準の、正面はラッピングなしで、側面と後部のみの広告。
改めて
「県魚 鰰[hatahata]を知る。」「男鹿水族館GAO」
秋田県男鹿市にある、秋田県立男鹿水族館“GAO(ガオ)”が広告主。
県立の施設だが、現在は「株式会社男鹿水族館」が指定管理者となって運営している。
公式サイト(http://www3.gao-aqua.jp/news/index.html?month=201003)によれば、この広告バスは3月17日から運行を開始したとのこと。
そしてこの水族館といえば、ホッキョクグマ「豪太」。反対(運転席)側の側面には、その豪太の写真と「豪太に会える。」という文字がデザインされている(上記公式サイトに写真があります)。


僕は、この水族館には興味がない。遠いし高いし、秋田市内の大森山動物園の方がずっと近くて安くて見応えがあって楽しめるから。
それに、前知事がホッキョクグマの導入に異常にこだわっていたが、それに関して知事も県や水族館もマスコミも県民も揃って「シロクマ」と呼んでいたのが気にくわなかった。前知事の意向だったのか知らないが…
あの動物の“標準和名”はあくまでも「ホッキョクグマ」。仮にも日本動物園水族館協会に所属する施設やそれを管轄する県が、別称・通称である「シロクマ」を使いすぎていたと思う。
 ※“標準和名”とは、ラテン語の“学名”に代わって日本で用いられる生物の名称のこと。
というのを、何年か前に県へ提言してみたら、それ以後は、少なくとも県・水族館・多くのマスコミは「ホッキョクグマ豪太」としか言わなくなったように思う。
ただし、一部マスコミが見出しなどでは今も「シロクマ豪太」と表記しているし、多くの県民にはすっかり「シロクマ」が定着してしまった。
これも一種の“前知事県政の弊害”かね。と、話が逸れたので話を戻します。


それにしてもこのラッピングバス。今までの秋田では見なかったくらい、センスがいいと思う。
肝心のハタハタの写真が、中ドアにかかって体が真っ二つに分かれており、ドアが開いていると腹としっぽしか見えないとか、もう一工夫してほしかったけれど、こんな感じの車体広告が増えてくれたら、楽しくなると思う。

うまく撮れなかったけれど、車体後部の広告
ホッキョクグマ・アザラシ・アシカ・ペンギン?
後部はずいぶんと漫画チックなイラストで、みんな丸っこい。誰が描いたんだろう?
JA共済の広告みたいな“謎の空白”でなくてよかった。
※広告バスについて続きはこちら(11月16日)

1台しかないこのバス、見られたらラッキーだが、どの路線で使用されるのだろうか?
公式サイトに「秋田市内周辺を走っております」とあるし、昨年秋のバスまつりで落書きされていた車両なので秋田営業所所属の車両らしいので、昔(市営バス移管前)からこの会社が運行していた、秋田市郊外方面の路線を中心に走っていると思われる。

ということは、水族館のある男鹿市の男鹿駅近くまで、新国道・土崎・飯島などを通って行く「船川線」にも使われるのかな? と思ったら、なんと同線は3月いっぱいで廃止になるそうだ。(秋田側は天王グリーンランドまでに短縮、男鹿側で「船越線」を新設、両者の間で途切れる天王地区は自治体自主運行で対応、という3分断になる?)
1日4往復程度しかないとはいえ、バス会社の「男鹿営業所」と秋田市内を結ぶ唯一の直通路線が廃止されてしまうというのは感慨深い。
これ、元秋田市営バスの車両だ
【30日追記】バスの船川線廃止により、秋田市と男鹿市を結ぶ公共交通機関はJR男鹿線だけになる。実際、バスで秋田市と男鹿市を行き来する人は極めて少ないと思われ、廃止自体はやむを得ないと思う。
ただし、秋田市からみて男鹿市以上の距離がある、由利本荘市本荘、横手市、湯沢市、能代市には、高速バスや急行バスなどが運行されており、JRと並ぶ交通手段になっている。
かつては男鹿温泉行きの急行バスもあったのだが、工夫次第で観光とそれ以外の需要双方に応えられ、JR男鹿線の良きライバルとなるような路線バス運行の可能性はないのだろうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南国高知

2010-03-29 18:14:34 | 旅行記
【四国旅行記9】旅行記の最初の記事はこちら、直前の記事はこちら
高知に到着、1泊してほぼ24時間滞在する。高知市は2度目だが、前回はあわただしい日帰りだった。
高知駅は2008年2月に高架化・駅舎新築が行われたばかりなので、どこも新しくきれい。以前の駅舎は、地方の旧国鉄駅らしい造りで、昔の秋田駅にもどことなく似ていた。
2階のホームは大屋根ですっぽり覆われている
ホームの接近放送(間もなく○○行き○○が到着します)の前に、「アンパンマンのマーチ」のメロディが流れていた。書き忘れたけど、岡山や高松周辺の各駅では「瀬戸の花嫁」だった。
積雪地の新幹線ホームでは屋根で覆われたものがあるが、南国の在来線ホームでこのような形式は珍しい。しかも、アーチ状? ドーム状?。高知県産の杉材が使われていて、「くじらドーム」という名が付いている。

路面電車乗り場、はりまや橋側など市街地は駅南側。新駅舎は旧駅舎の北側にできたため、旧駅舎があった部分も含めた広い駅前広場ができていた。
南側駅前広場から
ホームに列車が停まっているのが見えるが、ドームの側面に囲いなどがなく、開放的なのが南国らしい。吹雪くことはないだろうが、雨が吹き付けたり、台風・真冬は大丈夫かしら?
ドームの屋根が黒い色で「くじらドーム」のイメージにふさわしい。横から見るとさらにクジラっぽく見えそう。
天気の良い翌日に撮影。右が路面電車乗り場

ホームの下、改札口のある1階
こじんまりとした造りで、構造としては鳥取駅や松江駅に似ている。歩行者しか通れない(自転車は押しても不可)ものの、容易に駅の南北の行き来ができてしまう。こんな構造では駅の表も“駅裏”も関係ない。そのため、バス乗り場は北側に集約されたようだ。秋田駅など橋上駅の場合、トータルの工費は安く付くが、自由通路が長くなる。それが外観上アクセントにもなっているが、移動しにくい。
また、駅周辺の線路が高架になったため踏切がなくなり、渋滞が解消されて車の通行もスムーズになったそうだ。
 北側
駅北側は南側とは異なり、ドームが地面近くまで覆っている。

ところで、JR四国の主な駅には「ウィリーウィンキー」というJR四国系列のパン屋(ベーカリーやイートイン)が入っている。今回は買う機会がなかったが、以前食べたらおいしかった。(JR東日本秋田支社でも民営化直後にパン屋をやっていたがいつの間にかやめてしまった)
アンパンマン列車を走らせている会社だけに、
キャラクターをかたどった本物のパンを売っていた
アンパン、カレーパン、クリームパンはそのまま、しょくぱんはフレンチトーストみたいだけど、おむすびまんはどんなパンなんだ? 買ってみればよかった…


高知市は人口34万人、高知駅は1日平均乗車人員5000人ほど。秋田市の32万、秋田駅の1万2千人と比べると、高知は街の規模の割りに、駅舎がそれほど大きくない印象を受けた。
駅の周辺にビルは少なく、あるのはホテルとケーズデンキくらいでやや寂しいが、少し離れたはりまや橋から高知城の辺りの繁華街は賑やかだった。街の様子は後日ご紹介したい。

駅前広場の脇などでは、大河ドラマ「龍馬伝」と連動した「土佐・龍馬であい博」が開催(今年1月から1年間)されていて、観光客がたくさんいた。無料の部分をちょっと覗いてみたが、当然、龍馬一色の雰囲気。
ヒネクレ者かつ歴史にあまり興味がない者としては、遠慮させてもらうことにした。龍馬以外にも見たいものはたくさんあるんだから。

まだ午後早い時間なので、ホテルに荷物を預けてから市内を回りたい。天気は曇っていて、肌寒いほど。南国のイメージではない(この日、秋田市では雪が積もっていたそうだけど)。
駅南側から南下してはりまや橋に通じる「はりまや通り」を路面電車が走っている。徳島市同様、ヤシの木が街路樹になっている。
はりまや通りを駅から数百メートル、最初の電停にもなっている「高知橋」が架かるのが「江ノ口川」。
川沿いのヤシ並木
とても背の高い「ワシントンヤシモドキ?」が印象的。前回初めて高知に来た時、これを見てとても感動した。
今回、高知駅を降りてから、前回ほど南国へ来た実感と感動がわかなかった(2度目のせいか、寒いせいか?)が、この並木を見ると、やっぱり感慨深い。
 
上の写真の背の高い方のヤシ、幹どうしがロープで結ばれており、根元付近に重りのようなものが付いている。倒れるのを防ぐものだろうか。
桜とヤシの組み合わせが南国の春らしい。

川のそばのホテルに荷物を預け、高知駅へ戻って、路面電車のフリーきっぷを買って行動開始。
寒いといっても南国高知はもう春。特に植物を見ると、秋田の感覚では3月と思えない。
高知駅前の路面電車乗り場の植え込みは、
アヤメ科の「シャガ」
厚めの葉っぱと、ふりふりの付いた白い花が特徴のシャガは、秋田でも民家の庭に植えられているし、山形の山寺にも咲いていた。シャガは僕の感覚としては「初夏の花」。5月から6月頃、充分に暖かい時期に咲くイメージがあるが、もう咲いているとは!
それにしても、駅前の植え込みにシャガを植えるとは、なかなかシブイ選択です。駅舎新築時に電車乗り場も移設されたから最近植えられたはずだが、何かいわれがあるのだろうか。

駅から高知橋を渡って少し進み(電停では蓮池町通)、西へ曲がると高知城へ通じる「追手筋」。秋田市の「けやき通り」くらいの道で、日曜日には「日曜市」という露天市が開催される。
ここにも南国らしい街路樹が
おそらくクスノキ。ほかにもスダジイなど「照葉樹」の大木を見かけた。ケヤキなどの落葉樹がメインの北日本ではあまり見られないので、これも南国を感じさせる。
ここで雨が降り出してしまい、(路面電車に乗って時間をつぶして)小降りになるのを待っていたら薄暗くなってしまった。
高知城は花見のぼんぼりがあった
高知市はソメイヨシノが早く咲く土地だが、標準木のある高知城がよく報道に取り上げられる。今年も訪れた1週間ほど前に開花していた。
江戸時代から残る天守は前回入ったし、時間も遅いので引き返そうかと思ったが、桜だけは見ておこうと園内に入ってみた。ちょうど見頃かもしれない。

でも、桜の木がなかなか見つからない。
帰ってから調べてみると、高知城の桜の本数は400本。秋田市の千秋公園は700本だから、あまり多くはないようだ。
やっと、桜が植えられた一角を見つけたが、ほとんどつぼみ!
北東北では開花から満開まで1週間程度だから、その感覚で期待していたのだが、もっと時間がかかるようだ。残念。でも、
早咲きの桜があった
おそらく、高知市にゆかりのある「仙台屋」という品種ではないだろうか(これも別記事で紹介します)
さらに、石垣の所々では
ヤマブキが咲いていた
その石垣の上には
カナリーヤシ(フェニックス)
ヤマブキとフェニックスという、「温帯性植物と亜熱帯性植物」の取り合わせもおもしろいが、「お城の石垣とヤシ」という組み合わせがあるとは考えもしなかった。
フェニックスは江戸時代には既に日本に渡来していたというが、いつからここに生えている木なんだろうか?

ほかにも城内では、コブシやユキヤナギなど、北国でもおなじみの花が咲いていたが1か月は早い。そのそばではテカテカした葉っぱの木が生えているというのも不思議。やっぱり遠くへ来たんだ。

お城の中に高知県庁、向かいに高知市役所があり、その先が繁華街。帯屋町のアーケード前では、
シバザクラが咲いていた
春の花々の様子は後日改めて紹介します。次回は、高知市の路面電車のお話です。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする